リトルウィッチ&ウィザード エピソード2
ITSUKI
第2話
第ニ話
・前回のあらすじ
ヨウコは居残り勉強していた所、リリィにバカにされ、教室にいるのが嫌になり、学園を飛び出してしまった。
そしてヨウコは無我夢中になり走って行った場所はなんと、深淵の森だった。中に入ってしまったら、二度と出られなくなってしまう恐ろしい森。困っていた所、謎の黒い少年ライトと出会った。ここ最近、本当におかしなことばかり起こり始めている。
「ヨウちゃ~ん、おはよ~」
おっとりした口調で挨拶をするルナ。
「ん~…おはよー…」
ヨウコは、ルナの挨拶を返す。
ヨウコとルナは、一緒の寮で、二段ベッドで寝ている。
因みに、ヨウコは上のベッドで、ルナは下のベッドで寝ている。
ところがヨウコは、着替えて、身だしなみを整え、朝食を済ませ、寮を出て、教室へ移動する間も、ずっと眠そうにあくびばかりしている。
「ヨウちゃん、何だか眠そう…?」
「うん、昨日の謎の出来事で、なかなか寝られなくて…」
ヨウコはまたあくびをする。
すると突然
ばしゃあぁぁ…
ヨウコの頭の上から、水が降ってきた。
ヨウコは一気に目が覚めた
「ぎゃあ⁉冷たッ!誰⁉」
「よお!何ボ~っとしているんだ?」
ヨウコの幼馴染のミズキの姿だった。ミズキは青色の髪をした、活発な男の子。得意魔法は、「水」いつもヨウコにちょっかいを出してくる。
「もぉ!ミズキ!いきなりなにするの⁉アンタの服びっしょりになっちゃったじゃない!」
「でもオレの魔法のお陰で目が覚めただろ?」
まぁ、確かに目が覚めたかも、と自分でもそう思った。
「まぁ、今回は許してあげる。でも、二度は止めてよね!」
「あぁ、分かったよ」
とミズキは少し照れくさそうに言う。
「朝から騒がしい…」
後ろから声がした。振り返ってみると、そこにはあたし達と同じクラスの、レンの姿があった。
「あ、レン君!おはよ~」
ルナは頬を赤くしながら、レンに挨拶をする。
「ん、おはよ」
レンは物静かで真面目な性格。おまけに成績優秀。あまり笑顔を見せず、生徒とは上手く馴染めない。ミズキとは同僚で、すごく仲がいい。得意魔法は「炎」。(ミズキと反対魔法。)
「あまり廊下で騒ぐな。周りに迷惑が掛かる。」
「「…ハイ」」
ヨウコとミズキは渋々と返事をする。
「あとミズキ、床が濡れている。拭いておけ。」
「ほら、もうすぐチャイムが鳴る。」
ヨウコたちも教室に向かう。
四人は教室のドアを開け、中に入る。
ヨウコとルナは、窓際の席で後ろ側、ミズキとレンは、真ん中の席の後ろ側。
するとおっとりとした声で
「ねぇねぇ、レン君ってかっこいいよねぇ」
「えぇ?そうかなぁ…」
そう言えば、ルナはこの学年になってから、レンと片思い。
普段は物静かなのに、どうしてヨウコとミズキには厳しいのか、とモヤモヤするばかり。
ヨウコは二人の席の方を見る。
レンは先生が来るまで、自習をしている。その後ろからミズキは、レンにちょっかいを出されて、嫌な表情をして揉めている。二人の付き合いも相当長い。仲の良い証だ。
リリィの席(廊下際の一番後ろの席)の場所を見ると、来ていない。
そう言えば、リリィは今日、休みなのかな…?
…いや、正確には(今日も)かな。昨日はリリィは教室に来ていなかったんだから。
昨日のは、一体…誰だったんだろう…?
ガラッ
そう思い込んでいる中、先生が教室に入ってきた。
アルマ先生が教室に入ってきた瞬間、騒がしかった教室が、一瞬で静かになる。(そのくらい怖い先生ということ。)
「皆、おはよう」
「おはようございます!」
クラスメイト達は、一声に挨拶を返す。
「それじゃあ、授業を始める。今日の内容は……」
「ねぇ、ヨウちゃん。はいこれ」
突然前の席のルナから、何か書かれた紙を渡された。
何だろう、ルナが授業中に渡してくるなんて、珍しい。
「今日の放課後、話したいことがあるの。もし良かったら、一緒に来てほしいの。」
ルナからお願いしてくるなんて、珍しい…。いったい何の用だろう…?
ふと窓の外を見ると、校庭に見知らぬ黒髪、黒い服を着た謎の少年が、こちらを見つめている。
何だろう、この感じ…背筋がゾクゾクする。
ずっと、あたしを見ている…?それに、不気味な笑みをしながら、何か言ってる…?
「お・い・で…?」
何だか、あたしを呼び寄せているような……
「ヨウコさん!」
突然、先生の怒鳴り声が、耳に入ってきて、ヨウコはハッと我に気付く。
「全く、授業中によそ見なんて、」
ゴォォ…ン、ゴォォ…ン
終わりのベルがなった!
「皆さん、今日はもう授業は終わりにします。」
あれ…?もう授業終わり?いつもならまだこれからの授業もあるはずなのに…。
「最近、近くでまた被害が出ているので、皆今日は速やかに寮に戻って下さい。くれぐれも気を付けるように。」
そう言い放し、先生は教室から出て行ってしまった。
先生がいなくなった瞬間、クラスメイト達は、ざわつき始める。
「うげぇ、また被害だってよぉ」
「でもこれで、授業が早く終わるんだ!」
「こんなに被害が出るなんて、怖いよ…!」
確かに最近、この町…いや、この世界は何かおかしい。
こんなに変化するのは、あの地震が起きてからだ…!
ヨウコは顔をしかめていると、
「ヨウちゃん、大丈夫…?」
ルナは、心配そうな顔をしながら、ヨウコに話しかける。
「あ…!うん、大丈夫だよ!」
その時ヨウコは、渡された手紙の内容のことを思い出す。
「所で、来て欲しい場所って…?」
長い廊下の突き当りに、ドアがある。
「あら、来たわね。」
ドアを開けると、なんとそこには、リリィの姿が目に映った。
「リリィ⁉何でここに…⁉」
「何故って私はここの一員なのよ」
「待って、一員ってどういう事?」
すると一瞬リリィは、しんみりとした表情になった。
「ヨウコさん、お願いがあるの」
お願い…?
「私たちと一緒に、活動隊に入らない?」
キリッとした目つきをしながら、ヨウコに問い始めた。
活動隊…?
更にリリィは、ヨウコの元へ近づき、説明をする。
「この活動は、この街の救助や支援、人々に被害を遭わないよう、守る活動をやっているわ」
リリィに続いてルナも説明をする。
「他にもぉ、悩みの相談をしたりもするよぉ!」
な…なるほど、何だかすごい活動をしているんだ…。
ミズキも、話に乗る。
「名付けて、『リトウィザ活動隊』だ!」
「り…リトウィザ…?」
「リトルウィッチ&ウィザードの略だ。意味は、僕たちのような、小さい魔女と魔法使い達の支え、という意味だ。」
とレンが横で説明をする。
「なるほど…でも、何であたしに…?」
「昨日の事件のことはウィッシュから聞いた!お前が邪悪な力を、お前の(輝き)の魔法の力で、止めてくれたんだってな!すげぇよ!」
「お兄ちゃんから⁉」
こんなに褒めてもらえるなんて、すごく嬉しいな。
「君の魔法は、(輝き)つまり(太陽)の力だ。」
「太陽…?」
レンは更に説明をする。
「この世界には、およそ千年前から伝わる、強力な珍しい魔法を宿す、魔女や魔法使いがいたらしい。「太陽」「月光」「風」「植物」「水」「炎」「雷」「星」の8つの自然の力を宿す、伝説の魔女や魔法使いがいたそうだ。」
「へぇ、そうなんだ………って、もしかして、あたしもその一人なの⁉」
「まぁそうだな!因みに俺は(水)で、レンは(炎)、ルナは(月光)つまり反射魔法だ!」
「あと、ウィッシュは(星)、リリィは(風)だ。」
あたしが…伝説の魔女の一人だなんて…!生まれて初めて知ったよ!
「ってなわけで、よろしくな!」
(何かあっさりと決まっちゃったけど、いいのかなぁ?)
「所でリリィ、何で教室に来なかったの?」
「それは…行きたくなかったからよ」
いつも成績優秀のリリィが、何故そのようなことを言い出すのか…。
「ただ、思い出すのが辛いの…」
リリィは今にも泣きそうに言う。
(リリィがこんな表情をしているのは初めてだ!)
「何かあったのぉ?」
リリィは一呼吸おいてから、口を開き始めた。
「実は…〝弟〟を探していて…」
「弟…?」
「もう半年も行方不明で…」
「半年も⁉」
その時、レンは思い出した。
「そう言えば、リリィは双子の弟がいたんだったな」
「リリィって弟いたんだ⁉」
ヨウコは今更知って驚く。
「どうして突然、弟がいなくなっちまったんだ…?」
ミズキはヨウコのリアクションをスルーして、リリィに話を問う。
「それは…全部、私のせいだったの!」
続く…
リトルウィッチ&ウィザード エピソード2 ITSUKI @meeme2817
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