第5話
夏姫さんとの会話を終え閉店準備を終わらせた
「あれ?もしかして今日も送ってくれるの?」
裏口で待っていた俺に夏姫さんが聞いてくる
「最初に送って欲しいって言ってたのは夏姫さんじゃないですか」
「そうだけどぉ、なんか申し訳なくなってきたよ」
「どうせ同じ方向じゃないですか、それに最近は何かと物騒ですしね」
そういうと「確かに」と言って横に並んでくる
「ねえ、あの子と知り合いなんだよね?」
「はい、同じ学校で面識があります」
「あんな可愛い子と仲いいなんてやるじゃん後輩くん!」
「別に仲が良いってほどでは…」
「いいじゃん!別に恥ずかしがらなくてもさ!」
(別に恥ずかしがっているわけではなく音葉さんとの関係を分析した結果なんだけど)
なんて考えていると
「私のこと紹介しといてね!すぐに仲良くできるように!」
「別に心配いりませんよ。音葉さんならきっと仲良くしてくれますよ」
「本当⁉やった!」なんて心の底から嬉しそうにしている夏姫さんを見て
(本当に年上なのか?)と疑問になるが便りになる一面を思い出し心の中にとどめる
「でも…音葉ちゃんが来ても私に今日みたいにかまってね」
本当に心配そうにそう言ってくる先輩に対し
「心配しなくても、夏姫さんにはこれからもお世話になりますしお世話しますよ」
「世話ってなに!ペット見たいってこと⁉…でもかまってもらえるなら…」
「違いますから。先輩後輩としてですよ…」
そういうと「なんだ~そういうことか」と少し残念そうにしていた
いやなんで残念そうなんだよ、本当に心配になる人だ
そんな風に雑談していたら目的地につく
「今日もありがと…遅いし泊まってく?」
「泊まりませんよ…お疲れ様でした」
あきれたようにそういうと夏姫さんは「ふふふ」と笑いをこぼしていた
「お疲れ様~気を付けて帰ってね」
そうして夏姫さんと別れたのだった
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夏姫さんと別れて十数分して自分の家に着く
手洗い場に行き手を洗った後キッチンに立つ
時刻は20時33分
(さて、作るか)
事前に下ごしらえしておいた材料を取り出す
(唐揚げとカットサラダだけでいいか)
そうして調理を始めた
~~~~~~~~~~~完成まで~~~~~~~~~~~~~~
「いただきます」
そうしてテレビを見ながらごはんを食べる
(最近のニュースはやっぱり物騒だな)
そんなことを思っていると
『続いてのニュースです。先ほど〇〇都〇〇市で殺傷事件がありました。犯人は逃走中で特徴は~~』
(夏姫さんの家の近くだ…まさかな)
そう思うも不安が拭えず連絡しようとしたその時
プルルルル プルルルル と着信音が響く
着信元は夏姫さんだった
急いでスマホを取り電話に出ると電話の先から
『助けて!凛斗君!』
そんな言葉が聞こえてくるのだった
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