2-10.Next Episode…
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夜の街を歩く。
誕生日が終わり、日付が変わる頃。
悠斗は手の中のCDを見つめながら、小さく息を吐いた。
「……美羽。」
名前を呼んでみる。
隣にいるはずのないその存在を、無意識に探してしまう自分がいた。
(もう、前みたいには戻れないのかもしれない。)
だけど、確かに今日、美羽は自分に笑いかけた。
ぎこちなく、照れくさそうに——それでも、確かにあのときの美羽だった。
変わってしまったもの。
それでも変わらないもの。
どちらも抱えたまま、俺たちは進んでいくしかない。
——そう、きっとこれは、ただの終わりじゃない。
壊れたままでは終わらない。
それは、「否定」でも「肯定」でもなく、新しい何かへと昇華されるもの。
きっと、この関係も。
Next Episode…
——「アウフヘーベン」へ。
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