ひなちゃんのひなまつり🎎🌸【KAC20251】

夢月みつき

「ひなちゃんと」

 ひなちゃん、六歳。ひなちゃんには年の離れたお兄ちゃんがいる。

 お兄ちゃんは中学三年生でこっそり、小説投稿サイトのカクヨムに投稿している。


 お兄ちゃんの横でひなちゃんは、ノートパソコンの画面を良い子で見ていた。


 カクヨム投稿サイトの画像が映っている。カクヨムのマスコットであるカクヨムのトリのぬいぐるみが映っていた。今回、2025KACの皆勤賞になると、抽選で貰えるらしい。



「可愛い! お兄ちゃんトリさん、欲しい」


 ひなちゃんの心に颯爽さっそうとトリの降臨こうりんである。


「おっ、ひなちゃんがそういうなら、お兄ちゃん皆勤賞頑張っちゃおうかなあ」


「本当? お兄ちゃん!」


「その代わり、抽選だから必ず貰えるわけじゃないからな。それだけは分ってくれな」


 そして、必ず全て書けるかは分からないと言うことをお兄ちゃんは付け加えた。


「うん、わかった~」


 大好きなお兄ちゃんからのお願いに、ひなちゃんはこくこくと首を縦に振る。

 

 ひなちゃんはお兄ちゃんとの話しが終わると、洋間にてててと走って行った。




 🎎🎎





 今日はひなまつりだ。女の子の節句で洋間にはひなちゃんの雛人形が飾られている。


 ケースに入れられたお内裏様とお雛様。ひなちゃんのおじいちゃんとおばあちゃんが買ってくれた、ひなちゃんの宝物。


「明かりを付けましょ、ぼんぼりに~」


 歌いながら雛人形を見上げてひなちゃんの顔が輝いている。

 でも、ひなちゃんは知っている。お雛様が二人だけではないことを。



 三人官女に五人囃子、右大臣と左大臣、足軽もいて。お道具も揃ったそれはそれは、豪華ごうか絢爛けんらんな雛壇が存在していることを、ひなちゃんはこの前、テレビで観たのと幼稚園のひなまつりのお歌で知っているのだ。



「お雛様のおともだちが欲しいなあ~」ひなちゃんはつぶやく。

 

 でも、そのひなちゃんがテレビを観ている横でぽつりと、お母さんがつぶやいたのをひなちゃんは、聞き逃していなかったのだ。


「なかなか、全て揃うと高いわねえ」


 欲しがっちゃいけないのかなと、内心ひなちゃんは感じていてしょんぼりしていた。


 ひなちゃんはその夜、ひなまつりのごちそうを家族みんなで食べた。

 ちらし寿司、はまぐりのお吸い物、鶏の唐揚げもある。


「おいしいね」ひなちゃんは、ほくほく顔でごちそうを食べるとその夜、眠りについた。



 ひなちゃんは夢を見た。カクヨムのトリがひなちゃんの所にやって来て、ひなちゃんと雛壇の上で歌い踊る夢を。


 もちろん、ひなちゃんはお雛様である。

 夢の世界では家族もお雛様になっていた。ひなちゃんは欲しがる気持ちが収まって行くように感じていた。


 終わり





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 最後までお読みいただきありがとうございました。


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