第9話

「亜弓、意外と冷静ね~?」

私は苦笑して答えました。

「だって、私は最初から別に『狙っていた』わけじゃないもの」

「あ…それもそっか」

ふと、私の頭に素朴な疑問が浮かびました。

「でも、変ね?もう同棲してるのなら、ちゃんと結婚すればいいのに」

私がそう言うと、博美は重大なことを打ち明けるような顔になりました。

「そうそう、そこが問題なの!それがね、実は…相手は未成年らしいのよ」

「えーっ?草馬先生もロリコンかよ!」

「眼鏡とロリの因果関係…研究せねば…」

急に、背後から礼子達が割り込んできました。いつの間にか私達の周りには人だかりができていたのでした。


ショックを受けた看護婦達の阿鼻叫喚の陰で、主賓席の新任医師達はすっかり忘れ去られていました…。

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