2 カープ女子養成編
1 「広島東洋カープ」ってどんなチーム?
第9話
2014年の流行語大賞トップテンに「カープ女子」という言葉が選ばれたり、『アメトーーク!』のトークテーマに「カープ大好き芸人」回があったりと、野球ファン以外でも何かとちょくちょく耳にする「広島東洋カープ」というチーム。
いったいどんな野球チームなのでしょうか。ざっと紹介しましょう。
カープの歴史を語ろうとすると、「原爆」の悲劇を避けて語ることはできません。
1945年8月6日、原子爆弾により広島市は壊滅しました。
多くの市民が死に、生き残った者もまた、後遺症の恐怖に怯えながら、その後の日々を送ることになります。
その復興の旗印となったのが「野球」でした。元々、広島は野球が盛んな地域だったのです。
被爆からわずか5年後、ボロボロの焼け野原の中、なんとか選手をかき集めて「広島カープ」は生まれました。
しかし野球には莫大なお金がかかるもの。選手への給料も、遠征の交通費もろくに出せない弱小チームは、すぐに解散の危機に見舞われます。
それを救ったのは広島県民でした。街頭に大きな酒樽を置き、カープへの寄附を集めました。
自らの生計を支えるのにも精一杯だった広島の人々が、身を削ってまでもカープを支えようとしたのはなぜなのでしょう。
それは言うまでもなく、カープが復興の灯であり平和の象徴だったからです。
日々の苦しい生活の中で、ほんの一瞬でも、野球を見ている間は何もかも忘れて夢中になれる。人々がひとつに団結できる存在、それがカープだったのです。
こうしてカープは広島の人々に支えられ、現在のプロ野球12球団の中で唯一、親会社を持たない「市民球団」として今に存続しています。
ちなみに、「東洋」の部分は何の意味があるの?とよく尋ねられます。
実は、その部分は、広島の自動車メーカー「マツダ」の旧社名「東洋工業」に由来しています。
しかしながら、マツダはカープの株主ではありますが親会社ではありません。
カープのオーナー(筆頭株主)は、マツダの創業家である「松田さん家の一族」。なんと、個人が経営する企業なのですよΣ(・ω・ノ)ノ!
したがって、他のチームのように「赤字を出しても親会社が損失補てんしてくれるからへーきへーき」ということができず、独立採算制で経営されています。
しかしこれでも40年間ずっと黒字経営だそうで、オーナーの経営手腕の高さが窺いしれますね。
そんな広島東洋カープは、…か、…悲しいことに、12球団の中で最も優勝から遠ざかっているチームです。
最後に優勝したのは25年前。
これはもう、なんとしても今年こそ優勝しないといけません……ッッッ!(ノД`)・゜・。
幸いにも、今年(2016年)、カープのチーム状態は非常に良好です!念願の優勝に手が届きそうな予感を強く感じさせるシーズンになっています!
今こそファンが一致団結して、カープの選手に勇気と活力を与えましょう!
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