第2話 初心者には異世界は厳しすぎる
「あの女騎士! 鎧ひん剥いて、おっぱいワシ掴みにして振り回してやる」
腹いきなり殴りやがって! 絶対にゆるさへん、ハズレスキルにも人権はあるはずだろ!
「はぁ……お腹へったな」
普通ハズレスキルでも勝手に呼んだのはお前らなんだからお金くれてもいいじゃん?
現実はきびしいっすわ。 ここ異世界なんだけどね。
「ここが冒険者ギルドか!」
異世界って言ったら冒険者ギルドだよな! ギルドに加入して魔物倒して名声を得る。
これこそ憧れの異世界生活の第一歩だ!
「すみませーん」
「はい!冒険者ギルドへようこそ。 仕事のご依頼でしょうか?」
おっぱいでっか! このギルドの受付のお姉さんおっぱいデカすぎだろ!?
ギルドマスターとはギルド嬢の制服について飲み明かしたい気分だな。 未成年だから飲めないけど!
「いえ、登録したいんですが」
「登録ですね! では、顔写真付きの身分証明書をご提示ください」
みぶんしょうめいしょ? はっ? ライトノベルではそんなのないんですけど、もしかして舐めてます?
「いや、そんなの持ってないですけど」
「――っ! 持っていない!?」
なんかギルドのお姉さん慌てて走って行っちまったよ。
「お前さんが身分証明書ない登録希望者か?」
「あ、はい! やっぱりないとダメですか」
なんで、次はハゲのジジイがでてくるんだよ? おっぱいデカイ受付嬢をだしやがれ、あと身分証明書必要とかあるわけないだろ!
「ダメって言うか、普通に犯罪だから衛兵呼んでおいたぞ」
「…………失礼いたしました」
「いや、ダメだろ」
くそぉぉぉ、離せぇ! 痛い痛い、もっと優しくして! 俺この世界嫌いだわ! 冒険者ギルドで働くには身分証明書が必要でそれがないと犯罪で捕まるのかよ!? 弁護士をよべ!!
「不法滞在者の通報があったのですが」
「コイツです」
来るの早すぎぃぃ! コイツ、俺の腹を殴った女騎士じゃん!? 王女の護衛でもしてろよぉぉ!
「では、連行します」
「……」
異世界ふっっざけんなーーーーーー!!
◇
「で、君はどこから来たのかな?」
「日本の東京からっす……」
拝啓、父上母上、俺は犯罪の容疑をかけられて女騎士に取り調べを受けております。弁護士をよんでください。
「うーん、聞いたこと無いね」
「あの、俺のこと知ってますよね?」
「いや、知らないよ」
とぼけんのもいい加減にしろよ!
お前のデカパイ掴んで振り回しておっぱいダルンダルンにしてやろうか!?
「……」
「とりあえず、不法滞在で三年の拘留だけど、罰金を払えば釈放するけど?」
「……お金持ってないです」
「じゃあ、拘留に決定だね」
拝啓、お父様お母様、不法滞在で捕まった息子をどうかお許しください。
悪いのは異世界のシステムです。
異世界ふっざけんなーーーーーーーーーー!!
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