2025.5.14 続き
ここ半年、なにをしていたのかはっきりと思い出すことができない。なんだかとても疲れが取れない日々だった。
授業は忙しくなかったはずだし、課題の山ではなかったし。とくに3月なんて休みだったのに!それでもなんだか疲労感が抜けない。
答えを出そう。就活をしていたからだ。
説明会を受けては面接を受けるか考えて、エントリーシートを考えて考えて出して、合否が来て、受かったら面接の準備をして、面接を受けては結果に一喜一憂して…。これだけではない。企業を調べて研究してまた新しい企業を見つけに行って…。そう、就活は自分の生活をも侵てくるんだ。朝起きて、ご飯を食べて着替えて電車に乗って歩いて授業受けて、なにをしていても頭のどこかについてきて私を困らせる。なんとも憎たらしい(そんなことは言ってはいけない)活動。そろそろ本当に嫌気がさしてくる。気分を紛らわそうとドラマをみても、ライブ映像をみても推し活してても広告が流れてきた瞬間!現実に引き戻される。とにかく忘れられないのだ。正直なところ、忘れてしまったらとてつもなく困ることなのだけど、忘れたいと切に願うくらいこれはかなり厳しいことだ。
さて、そんなある日、私は家までの道のりで考えたことがある。たとえば企業に受かって入ることを決めたらこの地獄からは解放される。少なくとも卒業する前の1月くらいまでは考えなくていいだろう。毎日毎日悩み続け、寝食を浸食されなくていいのだ。
だがしかし、その先はどうだろう。ずっとずーっと休日以外は9時〜17時18時まで働く生活が待っているのだ。しかも今の今までお世話になった学校なんていう優しい世界でなく、社会という果てしなく大きく、時に恐ろしく小さい世界で競争に揉まれて過ごさなせればいけないのだ。
なんと恐ろしいことだろう。
これがずっと続くのか。
そんなことを考えたらふと、
いっそ死んじゃってもいいのかな
なんて、ふらっと思った。
もちろんこれを遺書にする気はないし、今すぐに死ぬ気はない。死ぬなんて突拍子もないことだし、縁起でもない。それに死はまだ怖いし、やりたいこともたくさんある。会いたい人もいる。
それでも、この先ずっと続いていくであろう大変な日常のことを考えると生きていたいと積極的に思うことが難しいのだ。
私の周りそして世界中の大人が毎日こなしていることだから大丈夫、きっと慣れる。こう自分に言い聞かせてもなんとも不安が拭えないんだ。
ただ。
「なくしちゃなんないものはただ『続き』だけなんだ」
[official髭男dism B-Side Blues]
そういわれたから死なないことにした。
生きていく理由はそれくらい簡単でいいんだと思う。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます