原生林の島を脱出した赤坂、影沼、島野の三人は、新たな生活を求めて、北海道の離島、天売島へとやってきた。そこは、海鳥たちの楽園として知られる、小さな島だった。

　三人は、島で唯一のシェアハウス「海鳥荘」に住むことになった。そこは、古民家を改装した、風情のある建物だった。

「…ここが、新しい生活の場か」

　赤坂が、感慨深げに呟いた。

「…悪くないわね。静かで、落ち着く」

　影沼が、周囲を見回しながら言った。

「…まあ、しばらくは、ここでゆっくり過ごすとしよう」

　島野が、そう言い残し、部屋へと入っていった。

　シェアハウスには、個性豊かな住人たちがいた。　漁師の老人、写真家の女性、都会から移住してきた若いカップル。彼らは、それぞれに事情を抱えながらも、穏やかな日々を送っていた。

　ある日、赤坂は、島の海岸で、一人の少女と出会った。少女は、海を見つめながら、寂しそうな表情を浮かべていた。

「…どうしたんだい？」

　赤坂が、声をかけると、少女は、ゆっくりと振り返った。

「…わたし、この島が好きじゃないの」

　少女は、悲しそうな声で言った。

「…どうして？」

　赤坂が、尋ねると、少女は、答えた。

「…この島には、何もなくて、つまらないから」

　赤坂は、少女の言葉に、何も言えなかった。彼は、この島で、何かを見つけられるのだろうか。

　その夜、シェアハウスの住人たちが、リビングに集まり、夕食を囲んでいた。

「…この島には、伝説があるんだ」

　漁師の老人が、語り始めた。

「…どんな伝説ですか？」

　若いカップルの女性が、尋ねた。

「…この島には、昔、八岐の大蛇が住んでいた。そして、その大蛇を倒した勇者が、この島を守っているという伝説だ」

　老人の話に、住人たちは、興味津々で聞き入っていた。

「…まるで、物語みたいですね」

　写真家の女性が、微笑みながら言った。

　その時、突然、シェアハウスの電気が消えた。

「…何だ、これは？」

　住人たちが、戸惑っていると、外から、不気味な音が聞こえてきた。

「…まさか…」

　赤坂は、デスノートの存在を思い出し、不安になった。

　その夜から、島では、奇妙な出来事が頻発するようになった。海鳥たちが、異常な行動を取り始めたり、夜になると、不気味な人影が現れたり。

　住人たちは、不安に駆られ、互いに疑心暗鬼になっていった。

　そんな中、赤坂は、島で起こっている出来事の真相を突き止めようと、奔走する。彼は、デスノートの力を利用して、島を支配しようとしている者がいるのではないかと疑っていた。

　そして、ついに、赤坂は、真相にたどり着く。それは、意外な人物だった。

「…まさか、あなたが…」

　赤坂は、驚愕の表情を浮かべた。

「…そうだ。私が、この島を支配する」

　その人物は、冷たい笑みを浮かべ、言った。

　赤坂は、デスノートを手に取り、最後の戦いに挑む。

　天売島を舞台に、デスノートを巡る、新たな戦いが始まった。