第4話 竜

洞窟に入りしばらく進んで行くと突如魔モンスターが飛び出して俺は剣を身構えるとスキルを使用した。


「制限解除!」

俺は力の制限を外し力がアップするとモンスターを薙ぎ倒した。

力が2倍になったからか剣も心なしか軽く感じる。


「そういえば何で魔法は使わないんだ?」

先程から様子見をしているムミルに問いかけるとムミルは答えた。


「私はMPの最大値が普通の人より少ないからそうポンポン魔法を使えないんですよ。剣士なら武器とかで最悪なんとか誤魔化すことができますが攻撃手段が魔法しかない私にとってはMP残量は死活問題なんです」


「普通の人は大体どれぐらいなんだ?」

俺は質問する。


「大体100〜120、多い人でも150とかなんですが私は最大値が60しかないんです。」


「なるほどね、しかし随分とこの空間は広いな」

俺が納得していると突如地響きが鳴り響く、


「何だ⁉︎ 何の音だ⁉︎」


ギィアアアアア


「これは竜の鳴き声ですよ!おそらく魔物が増えた原因もこの強い魔力に引き寄せられたからでしょう」


ムミルが叫ぶ


「竜⁉︎何でこんな時に。」

赤い体に真っ黒な翼を持った竜はゆっくりと俺たちの前に着地した。

竜はターゲットを俺らに定めると口を大きく開いた。


「何だ?」


俺が見ていると竜は突如蒼炎を吐いてきた。


「うお!」


俺は咄嗟にマントを取り出し、左へと逸らした。


ボゴォォオン


炎が当たったところを見ると大きな穴が開いていた。

「当たったら骨も残らないかもな」

俺はそう直感した。


「とりあえず攻撃しないと何も始まらないぞ!」


俺は力の制限解除を自身にかけると竜に切り掛かった。

ガキィィン 剣は鈍い音を立てて竜へと当たる

しかし、竜の体はびくともせず俺は吹き飛ばされてしまった。


「大丈夫ですか?」


倒れた俺にムミルが走り寄って来る。


「クソ、あのバカ耐久にどうやったらダメージ入るんだよ。」


俺が悪態を垂れているとムミルがが話しかけた。


「私にとっておきの秘策があります、ちょっと耳貸して下さい。」

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