豆粒ほど小さかった妹がもう高校生になることに驚きを隠せない
「どう?お兄ちゃん、似合ってる?」
「めっっっちゃ似合ってる!やっぱお前が一番可愛いよ!」
「えへへ、そんな褒めても何も出ないよお兄ちゃん」
今日は俺の妹、
「ほんの少し前までランドセル背負って学校行ってたのになぁ…ほんと大きくなって!お兄ちゃん感動しちゃうよ!」
「いつの話してんのよ?もうとっくに大きくなってます!」
ちょっと生意気にはなったが、特に反抗期という反抗期も来ず成長してくれた。やはり、俺の教育方法は間違っていなかった。
「もう時間だから出なきゃ!」
華凛はそう言うとそそくさと玄関に向かう。
「ほんとに学校まで送らなくて大丈夫か?」
「うん!雛ちゃんと一緒に行くから!」
よかったなぁ、華凛。幼馴染とおんなじ高校に行ってしまえば高校生活のスタートでコケることはまずないぞ!
「あ!やっほー雛ちゃん!」
華凛が玄関を開けるとそこにはすでに雛が立っていた。
「やっほーじゃないよ…華凛が時間になっても来ないからわざわざ迎えに来てあげたんだよ?」
「ごめんごめん!」
謝る華凛にはまったく反省の色は見えない。俺の教育方法は間違っていたのか…!?
「あっ!きょー兄おはよ!」
「うん、おはよ。それと入学おめでとう」
「うん!ありがと!」
こいつら二人がもう高校生かぁ、時の流れってのは早いもんだなぁ。
「それより、時間。大丈夫なの?」
「あっ!やばい、もう行かなきゃ!それじゃお兄ちゃん行ってきます!」
「いってらっしゃい、式の時間になったら行くからな」
そう言い終わる前に二人は走っていってしまった。華凛のこのそそっかしい感じはいつまで経っても変わらないだろう。
だから俺は主役に成れない 堪ったもんじゃない! @torotamaudonn
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