きっと、ずっと、世界は美しい
東雲梓乃
プロローグ
エメラルドに輝くオーロラ、辺り一面真っ白な雪原。
緑豊かな森林に囲まれた大きな湖、何層にも重なるオレンジのキャニオン。
春の訪れを感じさせる、桜色の梅の蕾。
秋の訪れを感じさせる、緋色の
この世には、自然があらゆる場所に存在している。
人は、それらを”美しい”と感じる。
しかしある少年、
そもそも何をもって景色を美しいと感じるのか、見当もつかなかった。
そんな彼にも少なからず美しいと感じるモノはある。
それは、何年も一緒にいる一人の少女、
❀
僕はいつも暗い、暗い、海の底にいる。壁のない暗がりで、僕はぷかぷかと体を浮かせている。まるでロープに体を縛られているように、思うように体を動かすことが出来ずにいる。
いつまでも世界の不条理に、僕は縛られている。
僕は可哀想な子だ。
母さんはよくそう言って僕の額に口づけを落とした。
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