PK、はじめました
@Phenomenon2355
第1話
「おいもうまたかよ!」
俺は薄れゆく意識の中で叫んだ
俺が今やっているVRMMOはグラフィックが綺麗なのが売りなのだがプレイヤーの民度が
低すぎてそちらばかりが有名だ
俺はグラフィックの方に惹かれて始めたが、本日3度目のPKを前にゲームの運営は
これでいいのかと疑問を感じずにはいられなかった
・・・さすがにやる気が薄れてログアウトする
俺が使っているVR機材はゲーム中にストレスがないよう高性能なものにしたのだが
まさかゲーム自体にここまでストレスを感じさせられるとは思わなかった
この機材は長時間使用していても体調に影響がないという優れものなのだが
高頻度でPKされてやる気が無くなるせいでその恩恵を感じたことがない
「ゲーム変えようかな」
さすがにセーフエリアの街から出ようとするだけで不自然に2、3人が着いてくるのは
おかしいと思う
ってか冷静に考えてやばいだろ
ダメだやってらんねぇわこんなクソゲー
結構高かったのに数日しか続かなかったゲームのパッケージを放り出し
なにか面白そうなゲームはないかスマホで検索する
俺はジャンルを問わず様々なゲームに手を出してきたが1番楽しかったのはMMOだ
いつも野良パーティを組んではボスに挑んでいたのだが
見ず知らずの他人と喜びを共有できるというのは得がたい経験であり楽しいものだった
その分誰かがミスをしたり荒らしがいたりするとピリピリするのだがそこはご愛嬌である
そんなことをぼんやりと考えていた俺は気づけばスクロールを止めていた
『ネクスト・ファンタジー』
随分大層な名前だがなかなか面白そうだ
魔法、SF武器、剣や銃などなんでもありの世界観のゲームらしい
ゲーム紹介用のイラストに
剣を持った普通のプレイヤーに見えるが明らかに体が腐っているキャラクターと
体の半分が機械のようになっている青白い光線を放つ拳銃をもったプレイヤーが
バカでかいサソリのようなモンスターと戦っているという情報量の凄まじいシーンを
持ってくるここの運営にはセンスを感じざるを得ない
・・・少なくともさっきのような地獄絵図にはならなさそうだ
俺はさっきのゲームよりマシそうという
些か消極的な理由でこのゲームを購入することを決めた
まだサービスが開始しておらず開始は1週間後だそうだ
・・・ちなみに届くのも1週間後の予定だ
出来ればサービス開始と同時にゲームを始めたいのだが間に合うだろうか
頑張れAmaz⚪︎n
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