第2話

そろそろ103号室に宿泊するお客様の到着だ。

到着間際に使いを飛ばす事になっていて、その使いが受付についたとフロントから連絡が入った。


「やばいやばいやばいー!!」


私は全速力で走った。

受付場所にはまだ使いだけで本人らしき人はいなかった。


「良かった〜。」

「何が良かっただって?」

「!?」


私は声がした方を向いた。

するとそこにはとんがった黒い帽子に黒いロングワンピースを着た女性が立っていた。


「あ!ようこそおいでくださいました。」


姿勢を正して深くお辞儀をした。

受付はこちらでお願いしますと、女性を案内すると103号室に宿泊するお客様だった。

女性は受付で用紙に名前を書き部屋の鍵を受け取った。


ちゃんと鍵を受け取ってるのを確認したら、お部屋までご案内いたしますと私は笑顔で言った。


「えー。お嬢ちゃんが案内人かい…。」


女性は渋い顔をした。

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