第12話

「たまには雪ちゃんの誘いに乗ってやれば?」


空野に言われたが余計なお世話だと言って仕事を始めた。


そして会議の時間になったから会議室に向かったが会議室に入ろうとすると、上司に引き留められた。


「七森君ちょっといいかい?」

「あ。はい。少しだけなら」


僕は会議室からちょっと離れた場所に連れていかれそこで一通の封筒を渡された。


「今見ても大丈夫でしょうか?」

「ああ。構わんよ」


そういわれたから僕は封筒の中身を見ると今の事務の部署から新しくできるらしいファッション部署への移動の通知書だった。


「へ?」


思わず変な声が出てしまった。


「あの、ファッション部署って…?」

「今人が足りなくてね。仕事ができる人に回ってもらってるんだよ」


僕はファッションなんて興味がなかったから知識は皆無だ。

こんな僕が即戦力になるとは到底思えない。


「これ失礼ですが人選ミスだと思うのですが…」

「いやいや。七森君は仕事の飲み込み早いし大丈夫だ!」


頑張りたまえと言い上司は僕より先に会議室に入っていった。

僕はしばらくこの場から動けないでいた。

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