第3話 過去との邂逅、そして…

再び現れた心のノイズに、ナギたちはそれぞれのポーズで立ち向かう。アヤは「戦士のポーズⅡ」で心のノイズに突進し、ユウタは「木のポーズ」で植物を操り、心のノイズを拘束する。ハルキは「ハトのポーズ」で精神世界と繋がり、心の闇を浄化しようとする。


しかし、今回の心のノイズは、先程よりも遥かに強力だった。アヤの攻撃は心のノイズに阻まれ、ユウタの植物は黒い霧に蝕まれていく。ハルキの精神浄化も、心のノイズの強大な闇に阻まれ、思うように進まない。


「くっ……!こんなに強力な心のノイズ、一体どこから……!」


アヤは、心のノイズの強さに焦りを隠せない。


「僕の植物も、すぐに限界が来ます……!」


ユウタも、焦りの色を浮かべる。


「心の闇が、あまりにも深すぎる……」


ハルキは、苦しそうな表情を浮かべる。


ナギは、仲間たちの苦戦を目の当たりにし、焦燥感を募らせる。


(こんな時なのに、私のポーズは全然決まらない……!何よ、あの心のノイズ!あんなの、ヨガのポーズでどうにかなる相手じゃないわ!)


ナギは、心の中で悪態をつきながらも、必死にポーズをとる。しかし、心のノイズの攻撃は激しく、ナギのポーズは何度も崩れてしまう。


その時、ナギの脳裏に、幼い頃の記憶が蘇った。両親が、ヨガの力を悪用し、人々を傷つけていく光景。そして、両親を止めることができなかった、無力な自分。


(ダメだ……!私は、また何もできないのか……!)


ナギは、過去のトラウマに押しつぶされそうになる。しかし、その時、仲間たちの声が聞こえた。


「ナギ先生!諦めないでください!」


「私たちは、あなたを信じてます!」


「ナギさんなら、きっとできます!」


仲間たちの声に励まされ、ナギは再び立ち上がった。


(皆……。ありがとう……!)


ナギは、心の奥底に封印していた力を解放する。そして、ヨガのポーズをとった。


「太陽礼拝!」


ナギの身体から、眩い光が放たれ、心のノイズを浄化していく。心のノイズは、光に包まれ、徐々に消滅していく。


しかし、その時、心のノイズの中から、声が聞こえた。


「ナギ……。お前も、私たちと同じだ……」


その声は、ナギの両親の声だった。


「お父さん……?お母さん……?」


ナギは、驚愕する。


「そうだ……。私たちは、お前を迎えに来た……」


心のノイズは、ナギの両親の姿に変わり、ナギに手を差し伸べる。


「お前も、私たちと一緒に来るんだ……」


ナギは、心の奥底に封印していたトラウマが、再び蘇るのを感じた。


「嫌だ……!私は、あなたたちとは違う……!」


ナギは、心のノイズを拒絶する。


「違う……?お前も、私たちと同じように、ヨガの力に溺れるんだ……」


心のノイズは、ナギに囁きかける。


「違う……!私は、皆を守るために、ヨガの力を使う……!」


ナギは、心のノイズを睨みつける。


「フフフ……。お前は、まだ何もわかっていない……」


心のノイズは、嘲笑う。


「心の闇は、お前の中に、ずっと潜んでいるんだ……」


心のノイズは、そう言い残し、完全に消滅した。


ナギは、心のノイズが消滅したことに安堵するも、心の奥底に生まれた新たな疑問と不安に、押しつぶされそうになっていた。


「ナギ先生……。大丈夫ですか?」


ユウタが、心配そうに声をかける。


「ええ……。ありがとう、ユウタ」


ナギは、ユウタに微笑みかける。


「それにしても、あの心のノイズ、今までよりも遥かに強力でしたね」


アヤが、顎に手を当てて考える。


「はい。私も、あんなに強力な心の闇は、初めて見ました」


ハルキも、頷く。


「一体、どこからあんな心のノイズが……?」


ナギは、心のノイズの言葉を思い出し、不安を募らせる。


「心の闇は、私の中に、ずっと潜んでいる……?」


ナギは、心の奥底に潜む、心の闇を感じ、恐怖する。


(私は、本当に、心の闇に打ち勝つことができるのだろうか……?)


ナギは、自分の心の弱さを痛感し、再びヨガのポーズをとった。


(私は、皆と共に、心の闇と戦う。そして、心のノイズを生み出している謎の組織の正体を突き止める!)


ナギは、心に誓い、再びヨガのポーズをとる。

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