玉をしむごとくひろへる落ち椿


玉をしむごとくひろへる落ち椿


春の日を浴みて喜ぶ耳菜草


そよ風にかすかに鈴を振る馬酔木


まださめてまもなき春のこてふかな


春時雨降る野に濡れて咲く菫


茎伸びて高くつきだすなづなかな


落ち椿避けて石段降りにけり


うぐひすや親にならひし歌を鳴く



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