校舎に缶詰め…!
第20話
時刻が遅いこともあって、会議に出ていた職員たちは帰り支度をして、次々に職員室を後にしている。
真琴も机の上を片付けながら、学年のホワイトボードへと目をやる。そこには、明日実施される考査の科目が記されてあった。
「……えっ!!」
1時間目に、真琴の担当教科の「世界史」とあるのを見て、真琴は固まってしまった。
「…何で、世界史?最終日のはずじゃ……」
真琴の呟きを聞いて、古庄が説明する。
「考査初日だった日本史・地理と、地歴科同士で入れ替わったんだよ。日本史の綿谷先生に出張が入ったからって。……聞いてなかった?」
真琴はぎこちなく頷く。
その焦燥を見て取って、古庄は推察する。
「もしかして、まだ考査問題を作ってない……とか?」
古庄にそう尋ねられても、真琴は頷くことも出来なくなってしまった。
「最終日だと思ってたから、この週末に問題を作ろうと思ってて……」
真琴は答えながら、日々の業務に追われて大事な仕事を後回しにしていた自分が悪いんだと、後悔していた。
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