坂崎時三郎の謎解き事件簿
@monokakiyo_san
依頼編
ここは都内某所にある、謎解き探偵「坂崎時三郎」の事務所だ。
寝起きのボサボサの髪に眼鏡をかけたその眼光には
何やら凡人では無い知性を感じさせた。
そして、住めば都と言うがこの事務所兼住居のむさくるしい場所に
何やら落ち着かない様子の若い女性が来ている。
「まあ、お気を楽にしていただいて。本日は、どういった内容でこちらへ?」
「はい、あ、私「遠藤美津子」と申します。今日は亡くなった祖母の遺産で困った事がありまして・・・まずこれを」
そう言って1枚のイラストが描かれた紙を見せた。
「これは・・・謎解きイラスト?」
「そうなんです、この答えが祖母の遺産の内容があるPCファイルのパスワードなんです」
「ふーむ・・・おばあ様は謎がお好きなんですね」
「はい!私、おばあちゃ・・・あ、祖母がこんな謎を考えたんだよ、って言う話を子供の頃に楽しみに聞いてて
そんな大好きな祖母が亡くなって、最後に残してくれた謎をどうにか解いてあげたくて・・・」
「美津子さんは、おばあちゃん子だったんですね」
「はい・・・子供の頃に両親を亡くして、それ以来ずっと祖母と一緒に暮らしていました・・・」
「それは、おつらかったでしょう。不躾ですがそうなると相続人は美津子さんお一人ですか?」
「はい、そうなります。・・・私、本当に相続内容より祖母の謎を解きたくて、お願いできるのは先生だけなんです」
「・・・わかりました、この依頼お受けいたしましょう」
「ああ!ありがとうございます!」
「さて、では・・・この絵以外に何か残されたものはありますか?」
「あ、はい!こちらの手紙もあります」
そう言って美津子は1枚の手紙を見せた。
(愛する美津子へ
最後に遺した謎は解けたかしら?
左側は【マンション】【都市伝説】【埼玉県】【ごはん】【海】よ
パスワードを開いた後はある数字がカギになるわ
私とあなたのイニシャルを思い出してね
じゃあ、頑張ってね 桐谷楓)
「ふむ・・・おばあ様のお名前は苗字が違うんですね」
「はい、私は父方の性のままです」
「なるほど・・・まあイラストの方はともかく手紙の方の謎は何となくわかりました」
「え!本当ですか!?」
「まあ、謎解き探偵ですからね!絵の方の謎もおそらく明日には解けるでしょう」
「ああ・・・ありがとうございます」
さて、果たして謎は解けるのだろうか?
『解決編へ続く』
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