第3話 風ぐるま
赤いおべべが
どうせお似合い
子どもの時分に
手を引かれ
宿のあるじに
お白粉塗られ
右もひだりも
分からぬままに
袖を通した
赤襦袢
馴染みの客に
名前を呼ばれ
流れ流れて
この
どうか私を
嘆いておくれ
息のかかった
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