第3話
実は、私の余命はいくばくもない状態だった。
側(はた)から見たら、具合が悪いようには見えないだろう。だけど、死神に余命宣告をされれば信じるしかなかった。
私は、最後に恋をしてみたかった。どんな恋と言われたら、単純な恋ではなく心が躍るような恋。
そんなある日、何か不思議な視線があることに気づいた。
『誰・・・。』
私は、周りを見渡した。その犯人をすぐに見つけてしまった。彼に目を向けると本で隠す動作が大袈裟すぎて、思わず笑ってしまった。
次の日、話しかけてみることにした。ちょうど彼は日直で、黒板を消している最中だった。私は、彼の背中にチョークの粉が付いていることに気づいて、それを口実に話しかけようとした。だけど、話の話題が思いつかず話しかけるだけで精一杯だった。
話題を探そうとしていると、妹に見せられていたアニメのキーホルダーを彼のバックにつけていることに気づいて、思わず声をかけたが彼の目がうつろっていたので断念した。
そんなある日、勇気を持って話しかけることにした。
彼の謝罪は、私の心を少し元気にしてくれた。
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