第12話

「お前はどうすんの?」



一世が微かに右眉を上げる。

その一言が重かった。



「……わたし?」



自分も同類。そんなの分かっていた。

今までのツケが回ってきただけのことなのに背筋が震えた。



答えを出す前に声を失って、同時に目の前の景色が消えた。



目はしっかり開いてるのに。意識はハッキリあるのに。

広がる世界は真っ黒に染められていて、渦を巻いて私を呑み込む。



街灯の光さえも反映されない黒の世界に立ち尽くすと、光を失った視界のなかで警告灯のごとく稲妻が走っていた。

小さな痛みは鈍痛に変わり、こめかみが熱くなる。



「――っ――、」



血管が切れたんじゃないかと思うほどの痛みに眉が吊り上がった。

体中が酸素を求めているのに上手く息が出来ない。



自分の体じゃないみたいだ。

地を感じることさえ出来ず、生きた心地のないまま立ち尽くす。





記憶の最後にある一世の顔は恐怖に怯えてた。

なぎさ!と強く呼ぶ声に見送られながら私の意識は途切れた。









ここ最近ずっと神経を尖らせていた気がする。


普通に生活していても、譲と過ごしていても、いつも不安が付きまとう。



張りつめた糸が切れるようにショートしたのも当然だったのかも。

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