31~40句

秋の土匂へる志段味古墳群


天目に蕩ける鴆酒星月夜


蜜豆よしばらく恋はごめんだね


藤の花この世ならざる匂ひかな


砂場に寝てひとりぶんの良夜


犯人の息白き防犯訓練


秋の暮池に満たない水溜り


春の波ピラニアだって恋はする


桃色の手袋を編む模範囚


筍は光をたくわえる装置

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