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今日は朝10時に起きました。それから月曜日にリコーダーテストがあるので練習して、その他もろもろテスト勉強をしました。

それから後輩くんが帰ってくるまでお絵描き。ただ途中で少し眠くなってしまったので、ちょっと仮眠を取ろうと1枚イラストを後輩くん用に描きあげてから寝ました。後輩くんが合宿を終えてスマホを見た時に、私からこの絵が届いているように。労いの言葉を添えてLINEで送りました。


それから仮眠を少し取ったんですが、その間に見た夢がもうひどくてひどくて。



真夜中に目が覚めたら、部屋の入口にあるカーテン越しに誰かの影が見えます。私の部屋の向かいには洗面台があって、その近くの壁に火災報知器があるんですよ。だから電気を完全に消したとしても、いつも火災報知器の赤い光だけは点きっぱなしなんです。ですから、その赤い光に照らされた影がカーテンにくっきりと浮かび上がる訳で。

その子どもくらいのサイズの影は、ずっと部屋の前を行ったり来たり。でも必ず扉の前で何回か止まるんです。やがて影はすりガラスの戸をするするとゆっくり開けました。その途端にとんでもない腐敗臭と、生臭い血のにおいがして、私も流石にしっかりと目が覚めます。

そうしたら、瞬きの一つ間に影は消えてしまいました。ほっとしたのも束の間、影が私の枕元に座っていました。



きんこん、と音がしてその夢はたしかそこで終わり。はっと目が覚めたら全身汗だくで、頭を殴られたような衝撃に思わず嘔吐しました。もうしばらく1人で寝られません。

夢の終わりを告げた機械音は、後輩くんからのLINEでした。合宿を終えて今帰っている、という報告とともに、絵上手だねって褒められました。なんだか安心して力が抜けてしまって、やっぱ後輩くんいないとだめだなあってなりました。

きっと後輩くんは疲れていたのでしょう、会話はそこらで終了しました。本当にお疲れ様、後輩くん。今日はゆっくり休んでね。


…ひとまず、今夜は後輩くんがくれたボイメを何回も聞きながら寝ることにします。寝れるでしょうか、怖すぎます。でも後輩くんがいるから大丈夫だよね、?

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