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    極めて硬筆な読み心地のなかに、柔らかな触感が豊かに表されており静謐な気分にさせられました。
    語り手にくどさも無く、掌編ながらしっかりと味わいの深いものでありました。
    尊敬の意をここに表したく思います。

    作者からの返信

    はじめまして。お褒めの言葉をいただき、ありがとうございます。

    御作『苔むした悪意』を読み終えたときの感慨ですが、文章による想起というのは、つくづく、目の見えない人たちが世界を思い描くときのやり方に似ているのではないか、と思いました。盲目の人ならではに富んだ光だとか、色彩だとか、手ざわりだとかを、目の見えている私たち物書きが志す過程において、むしろ無生物(御作における墓石・石段・枯枝におおわれた土・灌木たち)のほうがはつらつとした獰猛な意志を示してくるようになる。生き物よりも生き物らしい存在感をもって迫ってくる。そういった文章にしかありえない表現の力が、御作のなかにはぎっしりと発揮されているように感じました。