R.Yへの手紙

@mitsuki-c

君は大阪ラバー

「手紙は書かんといてな。寂しくなって泣いてまうから。」

君はそう言ったのに、私は小さなメモ用紙に短いメッセージを残して帰った。


日本は私たちが出会ったホーチミンと違って寒いね。

キングサイズのベットはよかったなぁと君は言うけど、君とくっついて寝れるしあったかいからシングルベットも好きだよ。

あの時、日本で会おうと君が去り際に言ったから、私は君がいる大阪まで会いに来たよ。

朝方、寝てる君の癖のある髪にキスしながら思ったの。

君を好きになったのは紛れもなく自分の意思だったって。

10歳も私のほうが年上だから、君と恋愛を続ける勇気がなくて、いつか他の誰かのところに行ってしまうんじゃないかって怖くて自信がなくて、だから君が大阪に帰ることが決まったとき、別れて欲しいって言ってしまったの。

なのに、君は日本で会おうって言うから。

まだ、大好きなの。 

また、ずっと一緒にいようって言って欲しいの。


君は私を残して仕事に行ってしまった。

あなた以外に連れはおれへんのよ。

どこかで聞いた歌のフレーズが頭の中をよぎる。

私は、借りた部屋着をたたみ、ベットを整え、飲みかけのペットボトルを冷蔵庫にしまう。そして本音は胸に。


君の泣き顔を見れなくて残念だと思う。

私の泣き顔は見せない。


Rへ

約束は果たしたよ。

仕事に集中して、無理しない程度に頑張れ。

私は私で東京で頑張る。

体調管理はしっかりと。

また会える日を、期待しないで待ってる。





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