来世は頑張って生きたいと思います。

感覚派閥

来世に期待

「お兄さん、どう?私を買わない?」

出会い方なんてどうでもよかった。

声をかけたのも偶然。

そこに居た人に声をかけただけ。

それだけだった。



「お兄さん、どう?私を買わない?優しくしてくれるなら安くしちゃうかも?───…どうする?」



「ちょ、がっつきすぎ。痛いからそれ、彼女にやったら嫌われちゃうよ?」



「…え?彼女なんていた事ないって?嘘〜。こんなにいいモノ持ってるのに?」



「あ〜、出すタイミング無いか笑。それは自慢出来ないわ。私が独り占めしちゃおうかな?」


「今日はありがとね?さっき私の連絡先特別に交換しといたから。気が向いたら連絡してくれてもいいよ?───…気分が良ければ返信するかも?」



───ふと、目が覚めた

「…今日の男の人良かったな〜。あんな人が私のことを好きになってくれたら人生楽しいんだろうな」


携帯を見ると、交換したさっきの男の人からスタンプで返事が来ていた。

「…ふふ、言葉でくれてもいいのに」


その日はそのまま眠りについた。




「…あれ?また会ったね。残念今日は買い物しに来ただけなのでした。…またね」

小さく手を振ると向こうも小さく手を振ってくれた。


「───かわい…。」

不意に口から感想が出てしまった。

顔が熱くなっていく。

恥ずかしくなってその場をそそくさと去ることにした。

「なんであんな事言っちゃったんだ?」



昼間の出会いが気になって仕方がなかった。


「!、連絡来てたりするかな?って彼女か!私は違うでしょ。1回偶然やっただけ。ワンナイトの関係それ以上ない、、、、し」


私はそれなりに容姿も良くて、お金をくれる人も居て、何も不自由がないと思っていた。


「また、会えるかな?」

そんなことを考えてしまっていた。

大人なんてゴミしかいないと思っていた。

体を売れば大金をくれるただのクソブツとしか思っていなかった。

でも、あの人だけは違う。そう感じた。勘がそう言っていた。


「彼女いるのかな?何歳かな?どこで働いているんだろう?どこに住んでいるんだろう?趣味は何かな?」


どんどん、プライベートな部分が気になってしまっている自分がいた。

「知りたい、知りたい、知りたい」




今日は、知り合いに誘われてご飯に行く。

昔からの知り合いで最近彼氏が出来たらしい。

友達曰く、「好みじゃ無さそうだから大丈夫だと思うけど、間違っても手出さないでね」


私は普段どんな見られ方をされているんだろうと思いつつも「出す訳ないじゃん。興味無いよ男なんて」


小さな嘘をついてしまった。

スラスラと言葉が出てきたので、躊躇うこと無く話してしまったが後悔は無い。

その後は、久しぶりに呑み明かした。

後半の方は記憶がなく、起きたら道端に寝そべっていた。

周りを見渡すと友人の姿は無く、持っていたはずの携帯を探し電源をつけようとすると充電切れのマークが出ていた。

「…っ最悪。何時かも分かんないじゃん」

頭が痛い、体が痛い。

痛いながらも、カバンを確認し貴重品があるかの確認をする。

「よし、取られては無いな。よかった」

なんて、呑気な考えをとっていた。



「大丈夫ですか?」

目の前が急に暗くなった。直ぐに人影だ!、とはなったものの顔を上げるのは気が引けた。

怖い人だったら嫌だな、体目当てかな?、誰か助けてくれないかな。


「…大丈夫ですか?」

無視することが大事だったりする。

「これ、置いておきますね」

そっと、ペットボトルを置かれた。


いい人か?と疑いながらも目を少し開けた。

「あ、起きれますか?これ飲むといいですよ、どうぞ」


顔を見るといい人そうだった。

安心した私はそのままペットボトルを貰い、飲むことにした。



目の前が明るくなり、目が覚めた。

「(眩し)」

声に出すことが出来なかった。

「(な、声が出せない?なんで?なんで?怖い怖い怖い怖い怖い怖い怖い)」


「あ!目、覚めたんだ!!どう?目覚めは。─────最悪だよね?だよね?」


叫びたい、助けを呼びたい。そんな状況になってしまった。

そんな状況を作ってしまった。

ああ、これが最後かな。そう思えた。

私はここがゴールか、と。

「ああ、泣かないで?─────もっと壊したくなっちゃうから。…どう?…もっと泣いちゃうの?/////」


最低な男に私の最後を飾られるとはクソみたいな人生だったな。

最後くらい、あの人に会いたかったな。

そんなことある訳ないか。

一日一善すらまともに出来ないだろう私に善を受け取らせるほど神の目は腐ってないか、、


「なーんも抵抗しなくなっちゃった。新しい刺激与えちゃうね?ね?じゃーあ、入れるね?僕のアソコ、入るかな?入っちゃうかな?泣いてよ。ねぇ、泣いてよ。いい声でさぁ!!!!泣けよ!もっと。興奮しねーだろうが!!あ゛あ゛あ゛あ゛、うぜぇな!女ってよ!見た目で判断しやがって…───」


ごちゃごちゃ言っているがそんなことは無視した。

私が助かる方法なんてあるかな?

因果応報ってこういう時に使うのかな?

充実した人生送りたかったな。

普通の恋愛して。

結婚して。

子供産んで。

幸せな家庭作りたかったな。



来世は色んな人と沢山お話して、色んなこと経験して、色んな世界を見て人生ってやつを楽しみたいな。

私に生きる価値を与えてください。


来世は頑張ってみます。

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来世は頑張って生きたいと思います。 感覚派閥 @sh1npu

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