第7話

――…3人は、早速エメラルドの家に向かった。

白い橋を渡り、空中にある真っ白い建物に入った。

鐘を引っ張って、カランと鳴らすと、セキュリティードアが、『どうぞ』と許可を出し、両端に開く。

長い通路を通り、3人は、廊下内の大きなドアに立った。


「どうぞ入って。」

中からは、グリーンの目をした男の子が出て来た。


「こんにちは、エメラルド。」

くりんっとした声で、クッキーが笑う。

「こんにちは、クッキー」

にこやかに、クッキーはエメラルドの部屋に入ろうとする。

…が、そこにコークスが、

「まてコラ」

クッキーだけ案内しようとするエメラルドは、

「なんだ、いたのか お前。」

「なんだっつーか、オレとスカイ入れないで、女の子だけしか見えてないってこたないだろ」

「よし、スカイは入ってよし。」

スカイは、

「あ、ありがとう」とエメラルドに笑いかける。

「いいねぇ、オレ、お前が女の子だったら、結婚しちゃってるぞ?」

そう言って、クッキーとスカイだけ、部屋に招き入れた。


「あー、家宝だかだけどね、」

エメラルドは大きな本を持ってきた。


「うちに代々伝わる医学書。

門外不出なんだ。」

すると、「へー」と、コークスの声がして、エメラルドが

「あれ?」と、振り返ると

コークスが腕を組んでこちらを見ていた。

「どうやって 入ってきたの。」

コークスはツンとして、

「でかいドアの隣に小さな戸がついてた」と。


4人は、その本を囲んで1ページ目をめくってみる。

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