婚約者であるレオンから、突然それを破棄すると言われたレベッカ。
その理由は、彼のことをなんとも思ってないと言ったから。
上流階級の結婚は恋愛感情ではなく利益優先。貴族であるレオンと結婚すればお互いの家を潤すことができ、みんな幸せになれる。そのための勉強もしっかりしてきたレベッカにとっては衝撃でした。
いや、あの、レベッカ。婚約破棄されたのはそういうところだと思うよ。決して悪い子ではなく、レオンのことだって大いに信頼し慕っているのですが、結婚観についてはとんでもなくズレた子なのです。
しかしこの婚約破棄には、とある秘密が。
実はレベッカには火薬密売の容疑がかかっていて、婚約者であるレオンはその調査に加わることはできない。ならば、婚約破棄して捜査に加わり、その上で彼女の無実を証明してみせる!
もちろん、こんな事情をレベッカに話すわけにはいきません。
真実を告げられず、婚約者でもなくなり、それでもレベッカの無実を信じるレオンが健気。
そしてもう一人。婚約破棄されたレベッカに言い寄る伯爵令息のヴィクターまで現れ、話はさらに複雑に。
このヴィクターもヴィクターで、貴族という立場に胡座をかくようなやつではなく、むしろそんな制度をなんとかしようとするような高い志の持ち主。その上でレベッカのことも真剣に思っているのですから、立派な方です。その分、レオンにとっては面白くない存在かも。
その反面、恋愛好きの読者にとっては大歓迎なキャラとなっています。
果たしてレベッカの無実は証明されるのか。レオンやヴィクターの思いはどうなるのか。そして、なんともズレているレベッカは恋する気持ちを知ることがあるのか。
様々な思惑が渦巻き話が大きくなっていく中、恋や事件はどんな決着を迎えるのでしょう。
遺族と結婚して、アヴァロ商団を大きくしたいと考えていた商談の娘レベッカ。
レオンという子爵の青年と婚約を結び、全て順調と思いきや、ある日突然婚約破棄を言い渡されてしまう。
「どうせ君は貴族と結婚したいだけなんだろう⁉︎」
「その通りですわ! だから婚約破棄は困るんです」
……てな感じで、商談を大きくしたいから貴族と結婚したいという気持ちを隠そうとしないレベッカ。
彼女は悪い子ではないのですが、こういうところがちょっとズレているのですよね。
レオンもレベッカのそんな所が気になっての婚約破棄……したのではありません。
実はレベッカには火薬密売の容疑が掛けられていて、軍人であるレオンはレベッカの無実を証明したい。
だけど身内が事件の捜査をするわけにはいかないから、婚約破棄という手段を取らざるを得なかったのです。
レベッカはレベッカで、レオンから婚約破棄されたことが思いの外ショックだったようで、元気がありません。
商談を大きくするため貴族と結婚するって考えていましたけど、レオンに惹かれていたのですよね。
なのに二人の気持ちはすれ違い、レベッカの知らないところで、火薬密売の容疑はだんだんと固まっていきます。
しかし、読んでいればわかりますけど、レベッカは密売なんてやっていません。
レベッカは嵌められたのです!
いったい誰がレベッカを陥れたのか?
婚約破棄されたレベッカのレオンへの思いはどうなるのか?
また、本当はレベッカのことを大事に思っているのに、婚約破棄をした上に密売事件の捜査をするレオンも実に切ない。
せめてレベッカの、無実の証拠を掴めたらいいのですけど……。
婚約破棄からはじまる、本当は思いあってる二人のハイファンタジー恋愛。
火薬密売事件の真実を解き明かすミステリー要素もあり、ドキドキとハラハラを兼ね備えたお話です。