恋と言う沼にハマりまして…

セアカトカゲ

第1話 マセガキ

僕は、小学5年生のわりに体の成長が早すぎる。

それはきっと、初恋の人サキの影響だろう。

なぜそう思うのかと言うと、掃除の時間の雑巾がけにサキと一緒になった時、もれなく彼女のパンティーが見えてしまう。

彼女は見せつけるつもりはないだろうが、後ろにいると短いスカートからやや黄ばんだ可愛らしい絵がプリントされた下着が見えている。

僕は、初めは全然興味がないふりをしていたが、興奮してしまっている自分に気づいた。

そこから自分の体が大人の男らしくなっていって、僕は変態なのかと悲しくなった。

僕は理性を身に付ける事で他の男子とは差別化できると思い、他の男子が女の子が嫌がる事をしないようにしていた。


とある日、わりと顔が整った、ユリが僕の目をまっすぐ見てこう言った。

「泉くん、好き」と言った。

僕は「冗談でしょ」と言ったけど、彼女はまた目線をそらすことなく

「泉くん、好き」と言った。

何回かこの問答があり、ユリは大泣きしだした。

25年経った今、僕はユリが本気だったことを知った。

ユリにまた会いたいな。

僕はお酒飲めないけど、彼女は酒屋の娘だったので、ご一緒したいと思っている。

でもいくら素敵なユリとはいえ初恋のサキでなければ僕は納得しなかったろうと思う。

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