第12話 後始末

大物政治家の手下どもが、エクワイアの殺人チームの車を追ってきた。

Hは、手榴弾の留め金を引き抜くと、追手の車の投げつけた。

大破する追手。エクワイアの殺人チームは、本拠地の店にたどり着いた。

「ジェファーソンの死体を回収できそうにもないわね。」

ミセス・ジェリーは、言った。

「死体を警察に突き出さないと報酬がもらえない。それから、ロブ・ノール湖に沈めればいいのよ。」

Hは、死体の写真を撮ることを提案する。うまく忍び込んで取ればいい。

「僕がとってきます。」

「わかったわ。うまくやってちょうだい。」

ミセス・ジェリーは、Hを送り出した。Hはカメラを持って、屋敷に車で向かった。

深夜の雨降る中、Hは、再び屋敷に到着する。

玄関にジェファーソンの死体が横たわっていた。Hは、望遠レンズで、頭部から血を流すジェファーソンの顔写真を数枚とった。

「これで良し。」

Hは、そっと屋敷を離れた。ジェファーソンの死体はロブ・ノール湖には沈められなかった。


後日、ミセス・ジェリーは、警察にジェファーソンの死体の写真を持っていく。

約束道理報酬が5000万円出た。ミセス・ジェリーは、アタックケースに入れると、警察署を後にした。エクワイアのみんなで山分けする。丁度一人当たり1000万円の配当になった。


Hは、テントに帰ってくると、マリーにお金をそっくり預けた。マリーは、大そう喜んだ。今夜は二人でパーティーをする。マリーが料理に腕を振るった。満腹になると、二人は寝袋にくるまって眠った。テントは幸せに包まれた。

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