私は。

音心みら👒

なんでさ

「付き合ってください」


「縁、切ろ」


 同じ日に、二つの言葉を言われた。

 なんでさ。

 私の何が悪いのさ。

 私の……。私の……。


 ――――――――


 私は、幼馴染の男の子が好き

 私の親友は、私の幼馴染の男の子を好きになった。


 私の親友は、私と凄く仲良くしてくれた。

 私はその子とずっと友だちでいたかった。

 私は親友を放したくなかった。


 私は幼馴染から告白された。

 私と付き合ってくださいと言われた。


 私は親友に縁を切られた。

 私の何が悪かった。

 私の何が……。


 ◇


 ある日、このクラスで一番に仲良くなった子から相談されたのだ。


「ねぇ、私の告白の手伝いをしてくれない!?」


 親友が好きになった子は、私の幼馴染である男の子なのだそうだ。


「あの子と仲いいでしょ!?」


 正直、快く協力したくなかった。

 私も、親友と同じ男の子、つまり幼馴染のことが好きだったのだ。


「あの子と仲いいでしょ!?」


 でも、その親友と仲が悪くなるのが嫌だった。


「いいよ!」


 だから、返事をした。

 承諾の意で。

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