第13話
「えっと…
珠華?
お付き合いしてるって事だよね?」
母親にそう問われ
「そうです」
簡潔に答える君
「高瀬さんは…
学生さんじゃ… 無いのよね?」
「はい 英語の教師をしてます」
「はっ?…英語? 体育じゃなくて?」
驚いた顔でそう言った君の兄
“それなら会話…英語でいいだろ”
流暢な英語でそう言った高瀬さんだが...
普通は...日本語だろ
「2人は…なんでお付き合い始めたのかな?」
そう聞いた母親の問に
「助けてくれたの」そう答えた君
“助けたってどういう事だ?”
英語でそう問いかけた 君の父親
“それは…”
言葉に詰まり 俺を見る君
そんな君に 大丈夫 と意味をこめ
ゆっくりと頷いた
“高校に入学して…
1人ぼっちだった私に
声をかけて優しく接してくれた人がいたの
私立中学からの入学で…
知り合いが居なくて
人との距離の取り方も
よく分からなくて…
1人孤立してた私に
人との距離の取り方だったり
友達との付き合い方だったり
色々親身になって教えてくれた
気付いたら…好きになってた
学校内では 先生と生徒
でも学校以外で会った時は…
先生と生徒じゃなかった
でも…付き合ってるって思ってたのは
私だけだった
一度も…好き とか 付き合おう とか
言われた事も無かった…
それは…私が生徒で
彼が先生だからだと思ってた”
俺も詳しく聞くことは無かった
過去を語る君
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