第36話 ボーリングスタート!したいのになぁ。

「へぇ〜。こんな道があったんだな。」


「あんまり誰も知らない道だからな。通ってるの見かけるとしても、お婆さんぐらいしか見たことないな。」


「そうなんですね。」


「お!見えてきたぞ!」


「え。もう?」


「ほら。」


「おぉ〜!ここに繋がってるのね!」


そこは、ボウリング場のある大通りだった。僕は周りを見渡したが、意外とたくさんの人が歩いていた。なのに、この道を使う人が少ないのって、、、普通に誰もこっちに来ないからでは?などと考えてしまった。


「よし!着いたぜ!」


「さっさと入って始めましょう!」


「腕がなります!」


「んで?予約とかってしたのか?」


「ん?してないけど?」


「入れるの?」


「、、、。まぁ、いけるだろ!」


「はい!きっと入れます!」


「なぁ、お前らフラグって知ってるか?」


僕たちがドアの前に立つと、待ってました!と言って出迎えるように、ドアが開いた。入るとそこには、1時間待ち。と書いてある札があった。


「「「「、、、。」」」」


「いらっしゃいませー。当店ただいま、1時間待ちとなっております。」


「あ、はい。」


「予約は、されていらっしゃいませんか?」


「してないです、、、。」


「でしたら、今から予約をしてもらって、1時間の間、当店でおすわりになってお待ちしてもらうか、他のお店を巡るなどをしたらどうでしょうか。」


「あ、わかりました。では予約してもいいですか?」


「はい!承知いたしました!」


店員さんは天使のような微笑みを浮かべながら、聞きたくない言葉を次から次へと、僕たちに語りかけてくれた。でも、店員さんは特に悪くないので、僕もできるだけ、笑顔で接することを頑張った。


▼▽


「さて。これからどこ行く?」


「あ、私さ、服買いに行きたかったんだよね〜。」


「じゃあ、志摩村にでも行くか。」


「私、本屋さん言っててもいいですか?」


「あ、俺は、じゃあ、ボーリングのとき用に、お菓子とか、買ってくるわ!」


「オッケー。今は、1時20分か、、じゃあ、2時10分にここに集合な!なんかあったら、報連相だぞ!」


「わっかりましたー!」


「了解!」


「じゃあ、一旦解散!」


僕たちは、バラバラの方向へと散っていった。みやびと、光は、近くの志摩村に向かっていた。


「なぁ、予約って、僕の仕事だったかな、、、。」


「うーん。難しいところね。まぁでも、それに気づかなかった、私たちも悪いし、みんな同罪ね!」


「そうだな。」


「あ、ついたわよ!」


「ここが、志摩村か、なんか、ここデカいな。」


「そりゃあ、ねぇ。そういうことでしょ。」


「どういうことだよ!」


「と・に・か・く!早く入りましょう!」


みやびはそういうと、さっと、僕の腕を掴み引っ張ってきた。


「わかった!わかったから!腕!痛い痛い!」


「あ、ごめん。つい、力んじゃって、、。」


「はぁ。まぁいいよ。」


「じゃあ、入りましょ。」


「うん。」


▼▽


「おぉ〜!ここが!オドロキ・ホーテ!一回来てみたかったんだよなぁ。」


廻は1人で、はしゃいでいた。なんで来たことがないかというと、家から来るには遠いし、それよりも近くに駄菓子屋などがあったから、寄ることがなかったのだそう。


「さてさてぇ〜どんなお菓子があるのかなぁ〜?」


▼▽


「ここ、本屋さんでしょうか、、、?」


一方その頃美久は本屋さんと思われる場所に来ていた。


「google大先生はここが本屋だと言っているのですけど、、、。おしゃれすぎません?」


そこは、自然豊かな外装で、植物などが、壁にかかったりしていて、内装はというと、


「この内装、、、。オシャレ!」


美久は、おしゃれという言葉しか出てこなかった。いや、それ以外に表せる言葉がなかった。


「おぉ!これは、私が読みたかった本の続き!ここに売られてたんですね!

 こ、これは!華の有名な筆者 バラン・グロムさんの最新作!『この世界を君と』!?発売されたのは昨日なのに、もうこんなにも仕入れているなんて!最高じゃないですか!他には〜……。」


▼▽


「ねぇ、これなんてどう?なかなか似合うと思わない?」


「あのさ、みやびの服を選ぶんじゃないの?」


「ん?私はもう決まったわ。あとは光の分よ!」


「え、もう決まったの?」


「えぇ。」


「っていうか。僕は別にいらないんだけど?」


「ダメよ!ついてきてくれたのに、光だけ手ぶらって、なんか…。あれじゃない?」


「あれとは?」


「とにかく、光も選ぶの!」


「はぁ。わかったよ。」


「で、どんな服が好み?」


「うーん、そろそろ暑くなってくるから、薄手のやつがいいな。」


「なるほどね?」


「でもなぁ、半袖とかって、ダサいのしかないしなぁ」


「それなら、薄い長袖にしたら?」


「というと?」


「たとえば、これとか?」


「あーなるほどね?」


「どう?」


「いいんじゃない?」


「よし、それなら、こんな感じのやつを片っ端から、試着していくわよー!」


「えぇ〜。」


▼▽


「お、もうみんな戻ってたのか!」


「ごめんなさいね、ついつい楽しくなっちゃって。」


「まぁいいですよ。私もついさっき来た所でしたし。いい本がたくさん買えましたよ!」


「そっかよかった。」


「おう!俺も、お菓子いっぱい買ってきたぜ!オドロキ・ホーテって、あんなの売ってるんだな!めっちゃ悩んだわ!」


「私たちも、色々服が買えたわ!楽しかったけど、今から、もっと楽しくなるわね!」


「負けねぇぞ!」


「じゃあ、行こう!」


「はい!」


こうして、僕たち4人のボーリング対決の火蓋が幕を開けるのであった。




※筆者の独り言※

 

 第2章は、テスト返しまでなので、もう少し2章は続きます。これからもどうぞよろしくお願いします。

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