第18話 僕らの夜ふかし3

「よし、僕のターンだ。都落ちさせてやる!」

「無駄だよ。」

「それは、どうかな!僕のターン!ドロー!スペードの8!」

「八切か、で、おしまいか?」

「いや、まだまだ。」


今、光の手札は、3が2枚、4が1枚、7が2枚、10が1枚、11が1枚、13が1枚、2が1枚の計9枚だ。


「さて、どうするか。」

「かかってこい!」

「よし。Kを出そう。」

「Kでいいのか?じゃあ次は俺の番だな。」

「違うぞ?次は美久な?」

「なんで!?」

「Kリバース。プレイヤーの順番を反対にする。」

「なん、だと!?」

「では、私の番ですね。私もKを出します。」

「よし、僕の番だな。」

「くぅぅぅぅぅ!」

「4を出す。」

「はっはっは!引っかかったな!俺が、ジョーカーを持ってないとでも?」

「出すのか?出さないのか?」

「出すに決まっているだろ!」

「おっけい。みんなパス?」

「うん。」

「はい。」

「じゃあ、僕のターンだな。」

「?ここから、一体何を、、ハッ!」

「スペードの3だ。」

「「スペ3返し!?」」

(説明しよう!スペ3返しとは、スペードの3のみ、ジョーカーを倒せるというルール。今回の大富豪では、特殊ルールが適応されているので、大丈夫です!)

「よし、また僕のターンだ。」

「くっそぉ!」

「じゃあ、10捨てで、2を捨てよう。」

「やっと、俺の番だな!」

「ここで決めるぜ!よし、4を出す!」

「本当に、4でいいのか?」

「はっ。もうその手にはのってやらねぇよ!」

「そうか。誰か、出すか?」

「私はパスだぁ〜」

「私出します!」

「3です。」

「おっけ〜」

「じゃあ、私からですね。」

「なんでダァぁぁぁぁ!」

「うるさい。」

「はい。すみません。」

「えーっと、じゃあ、Qを出して、Qラブで、スペードの3をもらいますね。」

(説明しよう!Qラブとは、捨札の中から、好きなカードを一つ選んで自分の手札に加えることができるという特殊能力です!)

「よし、僕の番だな。」

「やばい、このままじゃ負ける。」

「廻。お前はもう、負けている。」

「やめろ、光。消されたいのか?」

「え、急に正論言い出すのやめて?」

「もういいから、早く〜!」

「じゃあ、11を出す。」

「11か。Jバックだな。愚かだなぁ。光。ジョーカーってのは、2枚あるんだぜ?」

「うわ。ほんとだーこれはまずいかもしれないー。大ピンチだ。どうしよー。」

「(めっちゃ棒読みだね。)」

「(めっちゃ棒読みですね、、。)」

「そうだ!もっと怯えろ!苦しみ、もがけ!」

「(バカだね〜)」

「(バカですね〜)」

「俺のターン!ドロー!ジョーカーを召喚!光にダイレクトアタックだ!」

「バカだな。」

「何!?」

「俺のターン!ドロー!守護神ミクりんを全線に!」

「み、みくりん!?や、やめてください。その呼び方//!」

「え、ダメか。じゃあ、守護神ミクを全線に!」

「私が守ります!ひっさつ!スペ3カウンター!」

「なんでスペ3があるんだ!」

「さっき、Qラブで取りました。」

「なん、だと、、、!?」

「そして、またしても、私のターンです!」

「美久、いいパスくれよ!」

「もちろんです!ラストQを出して、ジョーカーを拾います!」

「よし。僕のターンだ。」

「3を出して。もうジョーカーはないからもう一回僕のターン。」

「ちくしょお!」

「で、7を2枚出して、七渡しで、廻に10を渡してフィニッシュだ!」

「うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

「で、都落ちした、めぐるのカードは、全て処分します。」

「で、残るは、美久とみやびの一騎打ちなんだけど、、、。」

「なんで、みやび繊維喪失してんの?」

「だってぇ〜、もう、手札がさぁ〜やばい。」

「どれどれ〜うわ。」

(おっと!これは革命時かつ、一対一に1番適さないカードが勢揃い!一方美久選手の手札は無限の可能性を秘めている!さて、ここから、みやび選手巻き返すことはできるのでしょうか!)

「無理だろこれは。」

「だな。これは俺でも、諦めるわ。」

「え、そんなにひどいんですか?」

「もう嫌だぁぁぁぁぁぁ!」


その後、みやびが『少し、時間をください。お願いします。』と言ったので、少しだけ待ってみた。

すると、何か一つの希望を掴んだかのような生き生きとした表情で、美久を見つめ、そして、、、、。


「ごめんなさい。もう勘弁してください。」

「、、、。へ?」

「まいりました。」

「「「、、、。」」」

「お前、、、まじか。」

「それでも男かぁ!」

「女よ!」

「あぁ、そっかそっか。」

「ねぇ、九条くん?ぶっ飛ばすわよ?」

「そんなことより!いいんですか?みやびさん。」

「だって、もう無理だもん!」

「なんですぐに無理って決めつけるんですか!」

「、、、。そこまでいうなら、やってやろうじゃないの!絶対の絶対!負けてあげないからね!」

「それでこそみやびさんです!」

「よっしゃぁ!勝つわよぉ!」

〜〜〜〜〜

5分後。

「そ、そんな。」

「ま、まじかよ。」

「嘘だろ!?」

「美久が負けたーーーー!?」

「私を怒らせた罪よ!制裁よ制裁!」

「いや、そんなことより、もう、ゲームしてて全然見てなかったけど、一体何が。」

(説明しましょう!)

「おぉ!ひかりんさん!」

「教えてくれ!」

(まずですね。最初は、美久さんが圧倒的だったんですよ。ですが、みやびさんによる、飛び連番革命によって、すべてのペースがみやびさんに持って行かれたんです。)

「飛び連番革命!?」

(そして、みやびさんの華麗なフルコンボを決められて、最終的に、美久さんに4枚のカードを残させて、大逆転勝利を手にしたのです。いやぁ〜あれは、本当にすごかったです。光さんと廻さんのマリオカート対決の接戦よりも迫力がありました!)

「そんなにすごかったのか。僕、大富豪見てたらよかったなぁ〜」

「俺たちの、マリカよりも、迫力があった、、、?」

「ん?どうした?」

「そんな、そんなぁぁぁぁぁぁ!」

「うるさい。静かにしろ。もうこんな時間だぞ。」

「ほんとですね。そろそろ、寝ますか。」

「だね〜片付けは明日の朝にでもやろ〜。」

「そうだな。じゃあ、電気消すぞ〜」

「「「は〜い」」」

「おやすみ〜」

「おやすみなさい〜」

「おやすみ。」

「うやすみ〜」


こうして、光はベットで一緒に2人が寝ていることも忘れて、深い眠りについたのだった。

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