わたしのルーネ

@doro_doll

転校生

「坂本 流花音(さかもと るいね)です。よろしくおねがいします」


 彼女はそう言って、黒板の前で少し頭を下げた。初夏のことである。


 まるで外国人みたいな金髪だった。でも目は真っ黒で、親のことを考えるとあんまり関わりたくないなというのが、第一印象だった。






「じゃあ、席は相沢の隣な」

 先生がそう言って、彼女がこちらにゆっくりと歩いて来る。って、うわぁ。改めてみるとものすごく、ものすごくヤンキーって感じの子だ。


 綺麗な金髪に、長いまつ毛。先生はおじさんだからたぶん気づいていないと思うけれど、薄く化粧もしている。


 彼女は席に座る直前に、こちらを向いて微笑んだ。その笑顔に、女の子同士だというのにドキリとした。



「よろしくね、相沢さん」

「う……うん」


 これが、私とルーネの出会いだった。

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