ひとりとひとりの惑星

月這山中

おもて

きこえますか

そちらは はれていますか

こちらは とても あついです


ぼくの こきょうでは

たいようが しずまなくなって

ひゃくねんめ の きねんびです


こうてんを やめた ぼくらのほしは

あと ごじゅうねんで

たいように ぶつかるようです

でも そのしゅんかんは

ぼくには わからないでしょう


にじゅう と ごねんごには

すべてが ひからびてしまう ようなので

けいさんは あっているはずですが

ついに しょうめいできないのが

ざんねん


いま ほしの はんたいがわには

ぼくのこいびとが すんでいます

かのじょの こきょうは

たいようが のぼらなくなって

ひゃくねんめ の きねんびです


ねん に いちど

こごえた かのじょは ぼくがつくった

このぼーとのいえに ひっこしてくる


ゆだった ぼくは そのあいだ

かのじょの こおりのいえに すむ

このこえを ふきこんでいる まいとし このひに

どうじに しゅっぱつして いえをこうかんします


いえのこうかんを するたびに

おきてがみを おいていくんだ

しゃしんでしか しらないけど

とても すてきなひとです


いっしょに おなじいえに すみたいと

おもう ときも ある

つうしんきで いまなにをしているのか

どんなこえではなすのか

ききたいときも


だけど いまのままでも

いいかなとも

おもっていて


なぜなら

とおくから おもっている ほうが

ずっとながく あいしていられる きがするから


それにしても

うちゅうのこえを さがしているひとが

こんな のろけばなし

きいてくれるのかな


まあいいや


あと にじゅうごねんの あいだ

ぼくらは このほしを ぐるぐる

あるきまわる ことでしょう


そのころにはもっと

おじいちゃん と おばあちゃんに

なっているかも しれないけど


ぼくら は しあわせです

ひとり と ひとり

たいへんな ときもあるけど

とてもしあわせで


とおくて ちかい

りんじんの あなたに

さち あらんことを


ねっちゅうしょうには きをつけて

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