雑魚キャラの憂鬱

つきの月

第1話 スライム

学校の帰り道、公園で俺は奇妙な物体を発見した


 そのズタボロで汚れたゼリー状の物体は、かすかに動いている。


 俺は近くにあったいい感じの棒を使ってそいつをツンツンしてみた。


 すると俺の脳内にそいつの声が聞こえてきた。



「た、たすけて、、」



 は? いやちょっと待て、これスライム? 異世界もの?


 こんなもんにかまってたら主人公になってしまう、帰ろう。


 俺がいい感じの棒を捨てて帰ろうとした、その時。


「ピギー!」


 千切れかけのスライムは奇声発し、激しく発光して俺の中に入ってきた。


 そのスライムの知識が頭の中に浸透する。


「うわっ!」


 俺は尻もちを着いた。


 俺の頭の中には、信じられないことが記憶されていた。


「、、、いやいやそんなバカな」



 試しに、そのスライムの知識を使って、公園の地面に半分埋まっている謎のタイヤを手を使わずに引っこ抜いた。




「は?」


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