P.22『雪との別れ』

　初めて見た時は心が躍った。


　だけど何度も繰り返されると、その度に心が重たく、早く去って欲しいと思うようになった。


　子供の頃はあんなに待ち遠しかったのに、大人になったらあの期待感はもうない。それでもいざ終わるってなると、名残惜しい気持ちになる。


　白を失っていく銀世界は、次の季節の道標（みちしるべ）だ。

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