生き方のススメ記録

菅原 咲

第1話 ターニングポイント1

6月2日。時刻はもう23時になり、じきに3日を迎えるころだ。俺は中学2年。

そして立っているこの場はこの街でも一番高いマンションの屋上である。


「よい、しょ」


グイと体を押し上げ、屋上を囲む塀の上に体を持ち上げる。


ここは実に高い。

車の光なんて糸クズのように見える。

そしてそれが連なり一つの線みたいに見える。

これは昔の昔、母に教えてもらった見方だ。

そう、昔に。


懐かしい思い出にふけながら。

足を外に投げ出して座る。


やはり美しい。

昼でも、高くて絶景ではあるが夜は夜で美しい。けどこの感覚は慣れてしまった。


すぐにすくっと立ち上がる。

高いところであるため少し強い風に煽られながら。


この風も最初は怖かったな。今じゃ寒いだけだな。しかし今日も大風だな、今日は『これ』かな?

いや、この前は違かったな。

今日はいったい『なんだろう』。


今日も『あれ』について考えながら平均台を歩くように塀を進んだ。


そう、いつもどうり。

これが俺の日常。

昼はいつも寝てる。夜はここに来る。

それだけの1日。俺は毎日ここに来ている。

もう慣れた。


闇に身体を投げた。


これもいつも通り。

俺は毎日、飛び降りをしている。

ここに来ては必ず。


俺は疲れている。この人生に。

人は偽善。偽善をしていかないと生きていけない。これに疲れた。生きるのをやめたいそう思い続けている。


「うお」


服が何かに引っかかったのか急に身体が宙で止まる。


今回はコレか。


「飛び降り自殺とは贅沢なこった」


後ろから人の声。

若くとも大人びたともとれる声。


まさかこんなところに人がいたなんて。

ここは立ち入り禁止なはずですよ!

まぁ俺も入ってるんですけどね


俺は、服の引っかかっている方を見る。

否、訂正しよう服を掴まれている方をみる。


「ん」


そこには俺と同じ歳くらいの女の子が立っていた。彼女は俺のことを用心深く観察している。


「ほい」


急に上に強く引っ張り上げられ、塀を越えそして落下し、屋上の床に転げ落ちた。


「痛っつぅ」


転げ落ちたため、ものすごく体が痛い。


おい、どうなってんだ?俺と同じくらいの女の子が俺を引っ張り上げるなんて。

霊長類最強の人かよ。


と、体に異変がないか確認していると。


「ごめん、痛かった?」


俺の顔が覗き込まれる。


この人、なんか変だ。

雰囲気がおかしい。立ち振る舞いも子どもじゃねえ。でも子供みたいな格好してるだよな。


「どうして女の子がここに?」

「逆にどうして未成年の少年がこんな夜中にこんなところにいるのかなあ?」


自分が出した疑問を内容を加えて返された。

しかも少女はにんまりとドヤ顔が顔に張り付いている。


う、うぜえ、

お前もどうせ未成年だろうが。

まず俺の答えを返してから質問してくださいや。まぁいいか。


アウェー感があることに苛立ちつつ、答える。


「死にたかったんだよ。なんで助けちゃったのかな」


そう答える。俺は死にたくて飛び降りした。

そうこれで終わり。


「困ってる人がいたら助けてあげなさいって

ママに教えてもらわなかったの?」


そう煽るような口調で言われた。

もちろんドヤ顔は顔に張りついたまま剥がれていない。


「はあ...困ってないよ、死にたいって言ってんの逆に邪魔されたことに困ってるわ」

「じゃあ殺してあげようか?」

「え...」


少女はそう言った。

その顔は冗談とも真面目とも取れる顔であった。


コイツ、やっぱりおかしいな。

多分これが厨二病ってやつだな。こいつには殺す覚悟は無いだろう。


そう蔑むように見ながら、今度は茶化してみる


「マジでころしてくれるの?」

「本気だよ。それが君の長いならばね。人のお願いはきいてあげなきゃ」


そう答えられる。


やっぱり、厨二病くさいね。

やらせてみよう。きっと恥ずかしくなって今世紀最大の言い訳がかけるのだろう。


ちょうどいい暇つぶしだと考え

こう言ってみる。


「じゃあお願いするわ」

「まかせときな、私がきみを救って上げよう」


そう言ってどこからかナイフを取り出した。

俺はとことんこの彼女を嘲笑っていたため、そのナイフをどこから出したのかなんて気にしていなかった。


きっと寸止めして、君はまだ死ぬべきじゃないとか言ってくるのだろうなあ。

楽しみ--------


バキッ


頭に衝撃が走る。

見てみると少女のうでが俺の頭の高さまで上がっている。


コイツ俺を刺したのか?躊躇なく?

本当に殺そうとしてくる奴なんだ!


そう思考が巡ったあと、

衝撃で地面によろけ倒れた。


そう、『衝撃』だったのだ。


「あれ、強すぎたかな。倒れちゃった。」


そう聞こえはしたが、なにしろさっきの衝撃が強すぎて、痛すぎて何も喋れない。


この人バケモンだろ!痛え!

『普通のナイフ』じゃなくても人殺せるんじゃね⁉︎


「ってか殺しちゃったなー。大丈夫かなー。でも本人の願いって言ってたしな!」


俺がまだ『死んでない」ことに気づかず、

少女は1人でそんなことを言いながらもその場に立ち尽くす。


「ん」


何かに気づいたようだ。

ナイフを見たまま静止している


やっとかよ。

おっせーな。脳筋か?


やっと身体に力が入るようになったので起き上がってみる。

彼女はまだ思考停止してるようで俺が立ち上がったことに気づいていない。


「血がついてない...」

「ばあ!」

「うおあ!」


驚かしてみた。


案外人を驚かすって楽しいな。

じゃあこれも楽しいかな?


もう一つ試してみたいことがあるので彼女の手を握る。別に握ることが目的何じゃないぜ?

そしてその手をそのまま俺の方へ持っていき、

その手がにぎるナイフを自分に突き刺してみる。そして


「俺、死なないんだ」


とスカした声で言う。

構図としては特殊な力を持つ男がかっこよく効果を開示する漫画のような感じだ。


うわー。

めっちゃ痛いー、二度とスカして見るもんじゃないなー。苦しいし、恥ずいし。


「えっキモ」


キモがられた。


何この温度差、さっきまで厨二病ふかしてやつなのかよ。まさか厨二病ネタ?イタイってわかってて初対面に笑い取ろうとしてたのかよ。


「うわっ、今時厨二病とかさみー」

「うるせーなあ」


急に態度変え、こっちが笑い物にされてる。

2人きりなのに。

再び戻ってきたらアウェー感が俺を苦しめる。


どうにか立場を戻してみたいもんだなー


と考えていると


「ってかー何でお前死ななかったの?しかもナイフ刺さらんかったし」

「ああ、それね」


やっとか、と思いつつ今回は何が怒ったのかまとめる。


何回何回も聞かれたことある。

『何で死ななかった』

みんな驚いて恐怖していた。が、コイツは恐怖も何もない、興味だ。


にしても今回は...


「ナイフが偽物だからじゃない?」

「はぁ?これは私が用意して...ってえぇ⁉︎おもちゃのマジックナイフに変わってる?」


そう、ナイフの先端がシュコシュコとバネで収納される奴だ。


今回は『これか』すごいめんどくさいことになってる。


「それ、どこで買ったの?」

「普通に通販」

「多分、詐欺だね。」

「うそー!今日やっと届いたのにー!そんなことある⁉︎」


と、少ししょんぼりしていた。


見た目はちゃんと間違われるぐらいに精巧何だけどなぁ、アメリカとかのクオリティ高いやつかな。


「ん?待って、てことは君が詐欺ったってこと?」

「違う違う、このナイフは多分お前がただ単に詐欺られただけ」

「それが!?たまたま偶然君を殺すナイフだったってわけ⁉︎ありえないでしょ!」

「うーん」


彼女は理解ができないご様子で合った。

それに対してどう説明するか俺も考える


「つまり、もともとそのナイフは俺を殺さないために存在して、俺を殺さないためにお前のもとに詐欺られてきた。全ては俺を殺さない運命をつくるために」

「ほーん、よくわからんぜよ」

「さっきも言ったけど死なないってこと」


理解力がなさすぎて少々イラつきつつある


「これじゃあまるで私が君を刺すことが前提になってるじゃないか」

「そうなんだって。運命的決まってたからそれを回り道で俺を殺さない運命が作られたってわけ」

「じゃあー」


いきなり彼女が俺の首へと手をのばす。


さては俺を殺しにかかってきてるな?

絞首はたしかに苦しかったな、釣り首したときもあったけど途中で縄が切れたからな。

まぁでも大丈夫でしょ。


そう考えている間にも俺に彼女の手が俺の首に触れる。が、

首を閉めるのではなく俺を押し倒すだけに止まった。


「おわ」


そうつまづいたのだ。屋上の床の溝に。

俺は殺されない。死なない。

これが身をもった理解へと繋がってほしいものだ。


「痛い」

「いててー」


俺は尻餅をつき、彼女は思い切り倒れた。


「まじかよー今この瞬間決めても無駄かあ。めんどくせーな」

「まぁめんどくさいのは同意しますけどね」


俺は座りながら、彼女は寝転がったままそう会話する。そうめんどさいのだ死にたい俺にとって。


「はやく死にたいな」


いつもの口癖が溢れる。


「早く死にたいねぇ......あ!いいこと思いついたかも」


そう言いながら這いずり回るようにして俺の膝の上にすがりつく。


「まじで互いにwinwinなこと思いついた!」

「はぁ?具体的どんなのなんだよ?」

「話せば長くなるからなぁー。あ、そうだこれから喫茶店で話さない?」


そう誘われる。

店に誘われるのは人生で生まれて初めてだから少し返事に戸惑う。


うーん今簡単に言えないのかな?

じゃないとあまり乗り気じゃない


「いいねいこ」


いつもだったらそう。

けど、けど今日はなんかこの人についてめちゃくちゃ気になることたくさんあるからな。好奇心、それが死ぬまでの唯一の暇つぶしだ。

行こう。


俺と彼女は同時に立つ。


夜の街が、見える。

いつもどおり。だが、今日はなんか違う。

なんだろうこの違い。

誰かと一緒に見てるからかな。

わからないけどとにかく違う。


「ゔっ!」


夜景を見ていると後ろから蹴られた。

その威力は強く、前のめりになる。

そして、このまま屋上から落ちーーー

はしなかった。なんとか落ちそうになる身体を塀に手をついて止める。


「な、なにすんだ!」

「いやーその喫茶店混むから先行っててもらおうかなって。この下降りてちょうど真っ直ぐだしさー」

「死なないからっていいように使うな!」


ならオマエが行けばいいじゃん。

どうせ馬鹿力なんだし死なないだろって。

まぁそんな冗談はおいといて、

まあ、行ってやるか


渋りつつも今度は飛び降りるのではなく、滑り落ちるように屋上から身を投げる。


死なないからってこき使われるのは初めてやな。まあいいか、減るもんじゃないし、てか減ってくれ。残機回数制なら減ってくれた方が嬉しい。


そんなことを考えつつもうすぐ着地だ。

今回は、木だ。


ガサガサと木の枝を折ながら落ちていく。

なので衝撃吸収され、見事に着地。


い、痛え。

慣れてるとはいえちゃんと痛い。


ポンポンと体に着いた木の枝や葉っぱやらを落とす。来ている服は一応お高めなやつなので傷がないから確認する。多分着いているが。

一応死装束てきなやつとして自分の持っている最高のやつを着てきている。願掛けだよ


「よ」

「おぁ」


いきなり肩をボンと叩かれたためビックリ、とはいかずとも驚いた。

振り返るとそこにはさっきまで上にいた少女がいた。


は、早くね!?

俺さっき降りたばっかだよ。

まさか本当に

この人も一緒に飛び降りてきた?


「早くね?どうやってきた?」

「んー階段をフツーに」

「バケモンじゃん」


早さ、パワーが桁違い。

これはもう人間じゃねぇってやつだ。

これは霊長類最強の弟子ジャン!


「こっち。ついてきて」

「お、おう」


人並み外れてることに驚きが隠せない。

そう思い、喫茶店に着くまでの間よく観察することにした。


「なに見てんの、言っとくけど警察に突き出して補導してもらうつもりはないよ」

「べ、別に疑ってるわけじゃ」


これは脅しだろう。理由はわからんけど逃げないための。


そ、そうか。警察か。

確かにお世話になるのも厄介だな。

まあもともと裏切るとかは考えてないし 


そう、内心焦りつつ考える。

それと同時に


コイツは何者だ?

さっきから口調も同年代では明らか違うし。

もしかしてかの、稀にある不老のヤツか?

いや、違うだろうそれはある程度大人になってかららしい。

それもある。

が1番問題なのは人間離れした身体能力だ。

うーん、科学で作り上げた人造人間が研究所から抜け出してきたとか?

いやいや、どこぞのモンスターじゃないんだし。


とか考えていたらもう着いたらしい。

あっという間に感じはしたが、普段あまり歩かないからかちゃんと足が疲れた。


カランコロンと、扉に着いている鈴の音がなる。が、それをかき消すように人の声が飛び交っている。この場を表す言葉はそう、


「居酒屋じゃん」

「ちゃうちゃう、騒がしいおっちゃんたちが騒いでるだけの喫茶店」


確かに内装はおしゃれな洋服インテリアだが、そこにいる人たちや卓上に並べ慣れてる料理は居酒屋を彷彿させる。


なんか変な感じだな。


「大将!ビールといつもの!とー?」

「え、ああ俺は...なにがある?」

「普通のやつもあるよココアとか」

「じゃあそれで」

「ココアー!」

「あいよー」


やりとりがもう居酒屋なんよ。大将いるし。

そして普通のやつって、もうここ普通じゃないの認めちゃってるやん。


「お、今日はお気にの場所空いとるやん」


といい注文を終えたあと角席へと足を進めた。

席に着いた同時に注文したものが届いた。


これって意味あるか?注文した後すぐ受け取れよ。いや、他の客を見てみると席に着いてから注文している。コイツは顔覚えられてるから着いていけるってわけか。

まあ、それは置いといて 


「そ、それで...?ええっと...」

「ん?どした?」


言葉が詰まった。まさか詰まるとは思わず、びっくりしながら急いで分析する。


そうか!ちゃんと会話の場を設けられてしかも対面で話すの久しぶりすぎて緊張してるんだ!

あれ、どうやって人と話すんだけっけ?


「ねぇ、まず目をみてよ」

「は、はい」


そう言われたので彼女の顔を見る。


まずい...キョドリすぎた⁉︎

あ、でも今更だけどめっちゃ美人で顔整ってる。それに赤髪のポニーテールと黒基調の服とでめっちゃよくて...


「めっちゃかわいい........あ!」


見惚れすぎて思わず思っていることを言葉にしてしまった。やってしまった感を感じながら、彼女の顔をチラリと見直す。

目が合った。そして


「おうおうなんだ?一目惚れでもしたのか?」

「えっ⁉︎イヤッ...別ニソウイウ訳デハ....」


おちょくられた。しかも今日の初対面やぞ。

ちょっとした屈辱によって緊張はすっ飛んで言ったが。


「....で?なに」

「......いやこっちが言いたいわ!そのセリフ!」


コイツ....!何がしたいんだ⁉︎

本当にここに来て正解だったのか?


「...そうだ、あれかwinwinの話ね。あれは半分釣りで半分ホント」

「はぁ?」


なにが半分ホントだぁ?良い加減だなぁ?


と、呆れたものの俺は長い間いい加減な死の回避をしている。いい加減というのも慣れている。なのですぐ正気を取り戻す。


「ビルの上で行ってた死なないってやつもう一回教えて。全部理解したわけじゃないから」

「お、おう」


急に、真剣という感情がこもった言葉を言われた。


「まあ、さっき言った通り俺は死なない。

 そう運命が変わるかのように。だからどんなに準備をしていようが、どんなに最新の注意を払っていようが関係なく死なない未来に繋がる、って感じ」

「ふむ、溶岩に落ちるとかはだめなの?一度落下したらどうにもなららくなるし」


そう答えが帰ってきた。


「たぶん無理、準備すらも運命で捻じ曲がるから」

「そうかあ、」


そう、俺は死なない。

この体では死を経験することができない。


「本題に入るけど『魂を入れ替える』ことができればいけるのだよ」

「へ?」


急に話変わったぞ?

非現実的すぎる話に驚いて間抜けな声が出てしまった。


「ありえないでしょ」

「私からするとキミの体質もありえないと思うし」

「いやいや...もしかしたらそういう天文学的な確率を引いて生きてるかもしれないし...まずまず人間がそんな非現実的なことできるのか?」


「ああ私。人間じゃない」

「そ、そうですよね...」


ま、驚きの予想通り

犬…じゃないよな、そういう類じゃないのか?

吸血鬼?人狼?幽霊?


「正確にいうと不死な種族な感じかな?とにかく死なない」

「あ、俺と似てる」


そうか、彼女も死ねないのか。


「確かにそうかもな、でも今は違う。」

「なんで?」

「私は元いた世界から罰をくらった。この世界の人を助け続けなければ消滅、まぁ死ぬものだ」


それがいいのか悪いのか俺にはよくわからない。生と死の価値がわからない。


「君は死ねないのだろう、どうだ私と魂を

〈交換〉してみないか?」

「…」

「私は死にたくないが、死ぬ運命。君は死にたくても死ねない運命。互いに損。なら交換すればいいじゃないか」


結局、偽善。メリットのための行動か。まぁ正直そうだろうと思った。が、交換か。興味深い内容だ。俺もメリットがあるか


怪しい内容だが本当なら魅力的、嘘であっても暇つぶしにはちょうど良い。

じゃあ話を掘り下げてくか


「交換ってどうやってやればいいの?」

「君の魂を解放して私の魂と交換する。運命というものは肉体に刻まれているものだ。カラダが変われば問題ない」

「へえ、それで僕は消滅すると。けどそれでいけるの?それもミスったりするんじゃない?」


結局コイツもやったことないのだろう。推測上の話。


「ああ、それはわからん、けど消滅もこの〈交換〉も理を介してするものだから相殺か成功の二択」

「やるしかないってことか」


死ねるかもしれない。そうなると肩の荷が降りるような感じがする


「で、どうやって魂を解放するの?」

「未練をなくす」


その条件を聞いて不思議に思う。

未練。そんなものないはずだ。

俺は、この世界から解放されたいから死のうとしているのだ。


「未練なんてないんだけど」

「いや、未練がないやつは服なんて着ないし牢屋意外にいない。何でもできる。まだ羞恥心、判断力があるうちは何か未練があるのだろう」

「……」


確かにそう言われてみると...

未練。あるのだろうか、あるのならやっとくか。けど


「未練、何をすればいいかわからない。」

「なら手当たり次第やりたいことをやればいい。やりたいと未練は密接な関係だ」


それじゃあ地道すぎないか?あまりにも時間がかかる。てことは


「人助けし続けないと死ぬってそれって大丈夫なの?」

「ああ、助けてる間の過程はセーフだ。君のような大型の案件ほど生きられる。」

「つまり本当にWin Winってことか」

「ザッツラーイト」


正直偽善には気が向かないが

早く死ねるなら偽善だっていい。


「契約完了ってとこだな。少年の未練を消すの手伝う形のな。」

「おう、俺は甲斐田 ショウ。」

「私は、アマネという名だ。苗字の概念はない。」


死ぬための物語が始まった



追記:訂正箇所、アドバイス等は大歓迎です!

初めての創作なので経験値としていきます!

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