1人の魔法使いが夢を叶えるまで

「……」

　タンッ……。

「よ～し……、今度こそ☆！」

　タッタッタッタッ！

「エイッ☆！」

　ドンッ！　ヒュウゥ〜ン……、バンッ！

「わわっ！？」

　ゴンガラバリンゴロゴロ〜ン……。

「痛た〜……。中々上手く行かないな〜……」

　私の名前はアカネ。魔法使いになったばかりの女の子です♪　現在私はほうきで空を飛ぶ練習をしているんだけど、どれも失敗ばかりで一度も成功したことがないの……。シクシク……、ショボン……。

「でも絶対に諦めないもん☆！　いつか空を飛べるようになるために頑張るんだから☆！　そうと決まればもう一度☆！」

　それでも私はめげずに空を飛ぶ練習を続けていたの。全ては私の夢を叶えるため……。私の夢……それは……、空を飛んで冒険することなの♪

　魔法使いが空を飛んでいろんな場所を巡って冒険する物語の本を読んで、私はそれに憧れていつか自分もそうなりたいなと思うようになったのがきっかけなの♪

　それから私は魔法を勉強して無事に魔法使いになり、そのまま現在に至るの。だけど今でもこうしてほうきを上手く扱うことが出来ず、一度も空を飛べずにいるんだけどね……。あはは……、お恥ずかしい限りです……。

「エイッ☆！」

　ヒュウゥ〜ン……、バンッ！　ゴロゴロ〜ン……。

「まだまだ〜☆！」

　その後も私は毎日ひたすらほうきで空を飛ぶ練習を続けていて、雨の日も風の日も努力を惜しまずに一生懸命頑張っていたの。

　そして1年後……。

「よ～し……、今度こそ☆！」

　タッタッタッタッ！

「エイッ☆！」

　ドンッ！　ヒュウゥ〜ン……、ヒュウゥ〜ン……。

「行っけ〜☆！」

　ヒュウゥ〜ン……、ビュオォ〜ンッ！

「やっ……、やった〜☆！　遂に空を飛べるようになった〜☆！」

　努力が実を結び、遂に私はほうきで空を飛べるようになったの☆！　初めて空を飛ぶことが出来て凄く嬉しい♪　 フフッ♪　今まで頑張ってきた甲斐があって本当に良かった……☆！　全てが報われてとっても幸せな気持ちです……♪

「それじゃせっかくだから、ちょっとだけ街を見て回ろうかな♪」

　それから私は、せっかくなので空から街を見て回ることにしたの♪　少しでも空を飛んでる余韻に浸りたいしね♪　ニヒッ♪

　ビューン！

「うわぁ〜♪　お店があちこちに並んでる☆！　どこもとても賑やかで楽しそう♪　あっ☆！　屋根の上で猫たちが仲良くじゃれている♪　可愛い♪　空から見る街ってこんな感じなんだね♪　さてと、次は森の方も行ってみようかな♪」

　次に私は、森の方にも行ってみることにしたの♪

　ビューン！

「へぇ〜♪　森ってこんなに広いんだ♪　凄い凄い☆！　ここにたくさんの妖精や動物たちが過ごしているんだよね♪　何だか神秘的♪　どうせなら他のところもちょっとだけ見てま〜わろ〜うっと♪」

　その後私は他のところも見て回ったりして、初めて空を飛べた日を満喫していたの♪

　それにちょっとした冒険も出来てとっても幸せです♪　ブイッ♪

　それから数日後……。

「え〜っと〜……、これで準備はバッチリっと♪　よしっ☆！　それじゃ、大冒険の旅へレッツゴ〜☆！」

　ビューン！

　ほうきで空を飛べるようになった私は、夢でもあった冒険の旅へと出発したの☆！

　私の大冒険はここから始まります☆！