読み始めて間もなく、主人公に感情移入するような没入感を得ました。もっといえば、追体験をしているような、主人公の目線で全てを感じていました。 再会と再別……惜別とも言い難い、口惜しさと心残りを強く感じる物語。けれど、そこにはお互いを思い合う姿と心音が確かに感じられました。 言葉選びや、その置き方が読み手を物語の世界へと誘う。上田さんの作品はどれもそう強く感じさせる力があるように思います。