もちゃ
夕日ゆうや
もちゃちゃん
「パワーもちゃレンジャー、チリ。ここに見参!!」
私は群衆の注目を浴びている。
それがたまらなく嬉しい。
私を認知して♡
もちゃは人から見られると興奮する体質である。
おもちを頬張りもちゃもちゃしているともちゃは立ち上がり、先を急ぐ。
アイドルに正月休みはない。
「マネージャー!!」
「はいよ。持ちゃいいんだろ」
マネージャーはメイク道具一式を手にして私を追いかけてくる。
私は次のレッスンに間に合わせると、メンバーと会話を楽しむ。
どこどこにロールケーキのおいしいお店がある。
このメイク道具は売れている。
こんなファンならいてほしい。
などなど。
おおよそ一般人が会話するのとほぼ変わらない。
彼女らの等身大の姿は、ドキュメンタリーにしたら売れるだろう。
そうマネージャーが言った。
でも私は心の中のもちゃもちゃがあり、許せなかった。
それからだ。
私に仕事がふられなくなったのは。
周りから人が離れていく。
今のメンバーすらも、少しさけているきらいがある。
私はどうすれば良かったのかな。
もちゃ 夕日ゆうや @PT03wing
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます