死と芸術が手を取り踊る、狂気と優しさのカーニバル。
- ★★★ Excellent!!!
章まで『Grave Dancers!~死体装飾家の修辞学~』は、死と芸術のあわいに揺れる、ちょっぴりグロくて不思議に温かい物語。
兄の死をきっかけに“死体装飾家”無花果と出会った青年が、彼女の作品に心を撃ち抜かれ、気づけば“仲間”としてカオスな日常に巻き込まれていく姿が描かれます。
死や腐敗といった重くなりがちなテーマを、軽妙な会話とシュールなキャラたちがふわりと包み込み、どこか心地よさすら感じる不思議な読後感。
芸術とは? 生きるとは?を、笑いと狂気の中にそっと忍ばせた一作です。
クセは強いけど、優しさもきちんとある――そんな物語に、あなたも少しずつ魅了されるかもしれません。