カクヨム・アドベンチャー・カードバトル〜Round1〜
ランドリ🐦💨
第1話 高速化する展開
「デスシチュエーションカード発動――
――千段雛人形崩壊」
どこにでもいそうな少女がニコリと笑いつつカードを掲げれば、閑静な住宅街であり得ない事態が発生する。
カードに描かれていた人形の雪崩が現実にも発生したのだ!
一瞬で人形達に飲み込まれた少女はピクリとも動かない。圧死である。
少女を飲み込んだ人形の雪崩は、近くにいた少年をも呑み込まんとする。
「クソ! 展開が疾い!」
普通を絵に描いたような少年は、普通ではない身のこなしで人形達を回避していく。
「車線が通った! デスシチュエーションカード発動――
――転生トラック!」
連続バク転で勢いをつけて翔び立った少年が空中でカードを掲げれば、猛烈な勢いで突進してきたトラックによって更に跳ね飛ばされた。即死である。
辺りの色が薄れて、真っ白になってゆく……。
そして真っ白になった空間にモコモコとしたフクロウが現れた。
カードバトルの裁定者トリの降臨である。
――評定開始!――
トリの背後に文字が現れたのと同時に。
死んだはずの少年少女が現れて、その周囲に以下のような文字と数字が映し出された。
キャラクターカード
少女アリサ【コモン級】
ボーナスポイント
繰越点――1500
速度点――1000
芸術点――1000
不憫点――2000
合計点――5500
備考:お題を先に達成したので、開始シチュエーションの選択権を付与。
キャラクターカード
少年タロウ【コモン級】
ボーナスポイント
繰越点――1000
速度点――500
芸術点――1500
不憫点――1000
合計点――4000
備考:お題を後で達成したので、スーパーレア級ヒーローカードの無料召喚権を付与。
――四分五十九秒後までに権利行使の表明と、ボーナスポイントの割り振りを決めてください――
第一ラウンドでのお互いの評価が点数化された後。
トリの背後に表示されていた文字は、新たな説明に変化した。
「シチュエーションは当然、卒業パーティーにします」
「俺の選ぶヒーローカードは、死神リルルだ」
お互いに権利行使の用途を表明した二人は、距離をとり。手持ちカードの確認を始める。
――五分後。
真っ白だった空間は豪華絢爛なパーティー会場に変化した。第二ラウンドの開始である。
カクヨム・アドベンチャー・カードバトル〜Round1〜 ランドリ🐦💨 @rangbird
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
カクヨムを、もっと楽しもう
カクヨムにユーザー登録すると、この小説を他の読者へ★やレビューでおすすめできます。気になる小説や作者の更新チェックに便利なフォロー機能もお試しください。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
この小説のタグ
関連小説
ネクスト掲載小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます