第27話 巨大
「オサムくん!カバーして欲しい!」
「おうよ!任せろ!」
アキとソラは敵AF部隊に突入、オサムはそれのバックアップに入った。
「お前ら!そっちは任せたぞ!俺らはらいきりの援護に向かう!」
「了解です!」
「核は使わせない!」
「ちっ、国連のアーマーフレームだ!そのガラクタ戦艦はほっとけ!」
「おら!」
敵のAFと鍔迫り合いが発生し、重装甲のアキは少し押されていた。
「ぐっ…FAフルアーマーを舐めるなよ!」
アキは胸部2連装バルカンを発射、弾丸は装甲を貫き爆発、アキの機体は爆炎に包まれた。
「アキくん!」
「大丈夫だこのくらい!」
「次行くぞ!」
3人はセト隊長の元へ向かった。
--第6・8・9艦隊群
第6艦隊は、何処からともなく飛んでくる砲弾になす術が無い状態が続いた。
「うわっ!何処から撃ってきてるんだ!」
「不明です!」
「地上部隊はどうなってる!」
「現在敵基地付近まで進行しています!もう間も無く交戦開始です!」
「頼むぞぉ…」
「FGR15より入電!敵未確認大型二足歩行兵器補足!データをリンクせよ!」
「よし!FGRとリンクしろ!」
「了解!映像をメインモニターに回します!」
モニターに映し出された映像に、艦橋に居た全員がその30mはあろうと言う巨体に驚愕した。
「おぉ…」
「なんなんだあれは!おい!また大砲を向けてるんじゃないのか!?」
「敵アーマーフレームの射撃を確認!」
「各艦!回避運動!」
敵のAFは榴弾砲を発射、それに合わせ艦隊は回避行動をとった。
「護衛艦イセ被弾!大破!」
「反撃だ!ミサイルを撃て!アーマーフレーム隊突撃開始!」
「あのデカブツこっちに向かってくる!」
「こちら310!大型アーマーフレームがそっち向かっているぞ!」
「撃て!撃て!デュランダル改!荷電粒子砲の準備はどうなってる!」
「現在90%!発射しようと思えば撃てます!」
「構わん!撃て!」
艦隊は艦砲射撃を開始、それに合わせてデュランダルも荷電粒子砲を発射、しかし巨体からは信じられないほどのスピードで回避していった。
「あの身体であのスピードなのか!うわっ!」
「三番機応答しろ!ヴァルキリー!こちら309!三番機があのデカブツに殴られた!」
「三番機のシグナルロスト!救助に迎え!」
「309!大丈夫か!援護する!アキ、ソラ、オサムも来い!」
「新型か!セト、助かる!」
なんとか交戦出来ている状態だが、砲撃を受けている以上長く持つ見込みはほとんどなくなった。
「なんとかならないのか…せめて海上に来てくれれば」
「揚陸艦ムラマサ被弾!火災発生!」
「くそっ!押されすぎだ、何か対策を…!ギャラルホルンは!?」
「まだ到着していません!」
その頃地上部隊は敵基地の目の前に到着した。
「こちら地上部隊、敵大型アーマーフレームの全体像もを肉眼で補足、型式はGMF-29NK!バックパックに核のマークが付いている!」
「NK(核)だとぉ…ふざけた名前だ!」
「戦車隊、目標を肉眼で補足!」
「バックパックに当てるな!あくまでも地上部隊の援護だ!」
ナナセ大尉はこの間ずっと携帯を触っていた。
「ホンダ艦長、少し席を外します」
「今は戦闘中です、早めに頼みますよ」
「分かりました」
ナナセは少し微笑みながら艦橋を後にした。
(なんなんだ、一体)
「第9艦隊のナナセです、山川社長に繋いで下さい…お久しぶりです社長」
「ナナセくんどうしたね」
「あれをこちらに回して下さい」
「あれかぁ…何があっても、山川重工は責任は取れないよ」
「私の方でなんとかします」
「君らしい、わかった、そこまで言うなら機体をそちらへ回す、何度も言うが【暴走】の保証は出来ないよ」
「はい、お願いします」
--FG15S 制空戦闘部隊
「隊長あれを!うわぁ!来たぁ!」
「なんだあの白いのは、人間が乗ってるのか!?」
「キャノピーがありません!無人機の様です!」
「全機、攻撃開始!ヴァルキリー聞こえるか、こちら制空部隊!現在無人機のようなものと交戦中!援護を要請する!」
「無人機だと!?この基地のデータには無いぞ…」
「艦長!奥から超大型機が!」
そこに現れたのは、B-86 マンタレイだった。マンタレイはその大きな巨体から、輸送機としても優秀で、無人航空機を少なくとも20機以上は発進させていた。
「アキくん!上!」
「爆撃機か!?オサム撃てるか!?」
「やってるよ!今だ!」
オサムは150mm弾を発射、命中はしたもののかすり傷程度だった。
「機長、被弾しました」
「焦るなよ、翼だけでも100mはあるんだ、そんじゃそこらじゃ落ちねえ」
「これでGMF-29NKをベース001に投下するんですよね」
「そうだ、ど真ん中でドカンだよ、だが今はこいつらを殲滅してやろうじゃないか」
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