情熱の向かう先が変わったら幸せになりました。
泰藤
第1話
ある夏の日の昼下がり、太陽がギラギラと街を照らしていた。
カラフルな建物が立ち並ぶ通りには、陽気な音楽が響き渡り、華やかな格好の人々の笑い声が溢れている。
そんな活気あふれる街で、恋に燃える女、エブリンは恋人のジョルジオとの甘い、あまーい未来を夢見ていた。
婚約者のジョルジオは、エブリンにとって太陽のような存在だった。彼の明るい笑顔と情熱的なキスで、エブリンはいつも夢心地になっていた。
町の図書館での運命の出会いをし、ジョルジオの情熱的な、アタックにエブリンはメロメロになってしまい、魔法留学の奨学生を狙うほど学業優秀だったエブリンはジョルジオに運命の出会いだと言われ、留学を諦め学校の卒業と同時にジョルジオとの結婚を選択した。
二人は、まもなく結婚式を挙げる予定で、幸せの絶頂を迎えているエブリン。
「エブリン、僕たちはずっとに一緒にいようね。」
ジョルジオの甘い囁きを思い出す度にエブリンのニヤケ顔が収まらない。
なんとか頬っぺたを一生懸命マッサージし、誤魔化しながら大通りをルンルンと歩く。
街の至るところにいるミュージシャンが奏でる陽気な音楽は私の気持ちとリンクしてハッピーで皆に祝福されているかのようだ。
しかし、そんなエブリンの幸せは長く続かなかった。
交差点を曲がったところでエブリンは偶然、ジョルジオが別の女と腕を組んでイチャイチャしながら高級なカフェテラスで密会している現場を目撃してしまう。
「どうして…あの女誰なの?!」
エブリンは、信じられない思いでジョルジオを見つめた。
直情的な性格故黙ってられず、ジョルジオに突撃をかますエブリンにジョルジオは、慌てて、必死に弁解を始めた。
「エブリン、誤解だよ!幼なじみと話をしていただけなんだ!」
な、なんだぁビックリした!
そうよね!そんなはずないわ!ダーリン愛してる!紛らわしことしないでよね!!
そう、言おうとしたところで相手の女が凄く嫌な感じの笑顔を浮かべた。
「あなたが、エブリン・オルブライトかしら? 貴方が恋に浮かれてくれたお陰で魔法留学の奨学生に選ばれたの。ありがとうね。
まぁ、その恋も幻だったかもしれないけどねぇ。 ねぇ、ジョルジオ」
そう言いながらジョルジオの頬にキスをする。
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