焼きたてのメロンパン

@tatitute

第1話

鼻の奥に嫌なぐらい甘さが流れ込む。


「なんだ、この甘ったるい匂いは!」

良い香りでお腹が空きつつも、好き勝手自分の身体の中に入ってきたメロンパンの匂いに腹が立つ。


「焼きたてのメロンパン!!出来立てです!」

そんなPOPが貼られ売られてる。

美味しそうだな、買おうかな〜と、つい意識を持っていかれるが、「いや待てよ、焼きたてって本当かな?」と捻くれ者の私は思う。


焼きたては何分までが、焼きたてなのだろうか。

30分?

いや、寒い外で売られていたら30分でも風に吹かれて、風が焼きたての美味しさを盗んでしまうだろう。

逆に適度に温め直すことができれば、硬くならないまでは1時間以上経っても焼きたてとして売ることができるのだろうか。

でも、1時間以上経ったら焼きたてと言えるのだろうか。

クレーマーの先駆者がその場にいたなら、食べ終わった後に店員さんに作って何分経ったのか聞いて「そんな時間経っていたら、焼きたてじゃないだろ!騙された!!」と言って返金を要求してくるのでは、と心配してしまった。

それぐらいなら、できて今何分ですよ!とタイマーを置いて貰った方が、各自の焼きたてに対応できて素晴らしいのでは!などと考える。


焼きたての謎に迷い込んでしまい、聞いてみた方が早かったなと思いながら、自称焼きたてのメロンパンを頬張る。

先ほどまで鼻に流れ込んできた甘さが、今では口から身体中に染み込んでいるのを感じる。


食欲が満たされて、焼きたての疑問が一ミリも解決していなかったが、そのまま忘れてしまっていた。

糖分が摂取でき、頭が回り、解決することができると思ったのに、、、、

また、お腹をすかしたら焼きたてについて考えながら焼きたてのメロンパンを食べに行こう。

次は解決できたら良いなぁ

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