第8話 黒髪巨乳生徒会長と猥談
「今日の仕事は終了。沙織、おつかれさま」
「お疲れさまでした、紫乃さん」
放課後の生徒会室。会長の紫乃と副会長の沙織さんがあいさつを交わして、今日の業務も無事終了。
これも、いつも真面目に文句ひとつ言わず仕事をこなしてくれる、清楚系セミロング美少女の沙織さんのおかげ。
俺は、この仕事熱心で誰にでも優しく丁寧に接する沙織さんを、尊敬してやまない。
「では、申し訳ありませんがお先に失礼いたします、夕食の買い物があるので。スーパーの特売には間に合いたいです」
「大変ね、あなたも。家庭内の家事分担はわかるけど、大変でしょうに」
「好きでやっているので楽しいです。共働きの両親の一助になれば、嬉しいので」
沙織さんはそうにこやかに答えてから、一礼をして部屋を去っていった。
「じゃあ、早く終わったから読書でも楽しもうかしら? 悪いけど光也は続けて書棚の整理をお願い。さぼらないでね」
沙織さんがいなくなったとたんに大雑把な態度になり、紫乃は本を持ってソファに寝そべったのだった。
◇◇◇◇◇◇
「ねぇ。体位ってどれが好き」
二人で黙々と自分のやることをし続けて一時間。ソファに寝そべって本を読んでいた紫乃が、唐突に聞いてきた。俺は、雑務を押し付けられていそがしかったので、無言で質問を無視した。
「前からと、後ろからと、立ちバックと、メイティングプレスと……。まだまだ試してないのがいっぱいあるなって」
「…………」
「私の好みは○付けプレスなんだけど、意外と他のもやってみると気に入ったりするかもって……」
「…………」
「光也の好みって、どれ? 参考までにお聞きしたいかなって?」
「……申し訳ないが痴女の割り込み、お断り。お前に押し付けられた本の片付けが、まだ半分だ。状況を選べって、前に自分で言ってただろ?」
「そうだったかしら……?」
紫乃は、その俺の皮肉を気にする様子もなく、うつ伏せになったまま、本のページをペラリとめくる。
「私たちって、ぶっちゃけ頭でっかちなだけの初心者でしょ? 前に私の部屋でしたときも、最終的に若さと勢いにまかせるだけになっちゃって。技術とか経験があればもっと楽しめるかなって思うんだけど、ネットで調べるだけだと限界があって」
「どうでもいいが、そんなんで本が読めてるのか? そもそもいったい何を読んでいるんだ? 官能小説とか?」
と、紫乃は本を読みながら、つらつらと言葉を並べ立ててきた。
「宇治拾遺物語。鎌倉時代の前期に編著された説話集。仏教説話と世俗説話と民間伝承からなる全197話」
そんなものを読んでいるのか……と驚愕しながら、こいつの頭はどうなってるんだといぶかしむ。
そんな俺の疑いをよそに、紫乃は質問を続けてきた。
「で、話し元に戻すけど、私一人では実践できないし、光也がテクニック磨いてくれればいいんだけど他の子とさせるわけにもいかないし。光也は私専用だから」
「……俺は、普通の恋愛がしたいんだが」
「童貞は夢を見過ぎね」
いつまでたっても童貞扱いの俺。お前で捨てただろと、その紫乃を見る。うつ伏せで、制服のスカートがめくれて、白いレースのパンツが丸見えになっていた。
「見えてるぞ」
「そう? 本を読むのがいそがしいから被せてくれると助かるけど。で、体位はどれが好き?」
「…………。本の内容、頭に入ってきてるのか?」
「ええ。今、雀報恩の事に入ったところ。私、マルチタスクは得意だから。で?」
紫乃は、俺が答えるまで、話題を変えるつもりはないらしい。
こいつが学年一位の優等生で、塾の模試も全国一桁だというから、世の中どうにかしている。見栄えは別格だが、中身と外見のギャップが激しすぎる。
いや、さすがにそれは言い過ぎか。悪意のない様子でくつろいでいる紫乃を見て、俺は自分を省みる。別に悪いヤツだとか、嫌いだとかいうわけではないんだから。
そこまで考えたのち、俺は書棚を離れてキッチンに向かった。「私、ルイボス」という声に従って、二人分のルイボスティーを入れて、ソファの紫乃にカップを渡して俺も自分のをすすった。
と、起き上がってカップに口を付けた紫乃と目が合って、その瞳がキランと光った……気がした。
「視線」
「え?」
「私の胸、見たでしょ」
「…………。目に入っただけだ」
「自分でいうのもなんだけど、高二でGカップだったら自慢できるんじゃない? もちろん肩こるとかのデメリットもあるんだけど」
俺は、その強烈な引力を発生させている膨らみから無理やり目を離す。気を抜いていると、ついつい目が行ってしまうのだ。
「前から思っていたんだけど、光也って、胸、好きよね」
「…………」
「私たちがこうなる前から、いつもちらちらと私の胸盗み見してたの、露骨だったから」
「バレてた……のか……。悪いとは思いつつ、俺も若い男だから……」
言い訳した俺に、紫乃がニヤリと口端を吊り上げた。
「光也って、『巨乳』が大好きよね。エッチのときも、揉んだり吸ったりこねくりまわしたりで、なかなか放さないじゃない?」
「それは……」
「私の胸に夢中なの、赤ちゃんみたいで可愛いって思うくらい」
「むぅ……」
性癖を言い当てられて、反論の余地がなかった。
「ピコン! 閃いた!」
「またろくでもないこと、思いついたのか……」
俺はルイボスを飲みつつふぅと大きなため息をつくが、紫乃は思いついたことを誇るという様子で、ずずずいっと胸を押し出してきた。
「光也。パイ○リってしってる?」
「!」
思わず、動きを止めて紫乃の胸を見つめてしまった。
「まあ十七歳の男子高校生だったら知らないわけはないんだけど」
俺の目が、意志に反して紫乃の胸に吸い寄せられていく。
「じゃーん。そんな光也に朗報です。次のエッチではパイ○リを試します。光也の興奮を最高潮にして、激しさの度合いをアップさせます」
「…………」
「もう息を荒くしてるじゃない。食い入るように私の胸を見て」
「み、見てない!」
「そんなに楽しみになった? なんなら、今ここで試してみる?」
「楽しみになんかしてない! 試しもしない!」
「言葉で否定しても、表情は騙せない。もう頭の中は私の胸でいっぱい」
ペロリと舌を出して、サキュバスのような妖艶な笑みで唇を濡らす紫乃。俺は「仕事だ仕事だ!」と紫乃を拒否するように書棚に戻って、片付けの続きをはじめ……。ちらと紫乃を見やると、何事もなかったかのように飲みほしたカップをテーブルに置いてから、また寝そべって古典を読み始める。そんなある日の出来事なのであった。
ちなみに、その日から紫乃の巨乳が夢にまで出てくるようになって、ベッドで悶絶しながら夜を過ごすようになってしまったのはここだけの話。
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