傍観という攻撃

現代でも解決することなく、どんどん手口も変化している「いじめ」。それに対して主人公がどのように接触し、どのような結末を迎え、どこからどう動きだすのか。短い話の中にそれが詰まっていて、まさに現代社会を写しだしているかのような作品。

しかし、実際にいじめを目撃した時に、体が動く人はどのくらいいるのか、見ているだけというのは被害者にどんな心理をもたらすのか? そういったことを深く考えていかなければならないのかもしれない、とも思うことが出来る。

きっと大人になると忘れてしまう、「教室の中のリアリティ」が詰まっているのだと感じられた。